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麻雀最強戦での経験が僕を強くした

BIG1になりました!!

日本プロ麻雀協会の大塚翼です。
先日のBIG1カップで優勝をして大きなタイトルを獲得することができました
せっかくなので、優勝までの道のりを書きたいと思います。

決勝までの道のり

ノーシードの僕は決勝までの道のりは果てしなく長かったです。
予選(通過率約30%)、全国大会(通過率約30%)
トーナメント(同一メンバーで3半荘を行い上位2名が勝ち上がり)×5回
確率でいうと、既に約0.3%くらいです。(笑)
トーナメントでは名だたる強者を倒してきました。
※敬称略
原 浩明(麻雀連合  歴代将王 歴代BIG1等)
木村 和幸(麻雀連合  歴代将王等)
板川 和俊 (101競技連盟 歴代最強位 歴代BIG1等)
忍田 幸夫(麻雀連合 永世将王 歴代BIG1等)
竹内元太(最高位戦 現最高位 前年BIG1等)

トーナメント5回中3回は初戦ラススタートで、
死にそうなところからなんとか勝ち上がって、ここまできました。

決勝の対戦相手

こんだけ、強い相手を倒してきたのに全員自団体の最高リーグ経験者の
強者3人に囲まれました。※敬称略

品川 直 @shinagawa0325
(最高位戦 A1リーグ経験者 BIG1カップ決勝経験者)
昨年の別対局で同卓したことがあり、
たまたま感想戦をする機会があり、自分の手牌が透けてたことがあり、
麻雀の話をした中で、今までで一番感動した選手でした。

石原 真人 @Go55Issy
(麻雀連合 認定プロ 公式戦6勝)
スリアロチャンピオンシップの準決勝・決勝で解説をして頂いたことが
ありました。めちゃくちゃ強いです。

むく大樹 @muck_n_zr400
(麻雀連合 認定プロ 公式戦3勝)
昨年は将王決定戦にも進出しており、
トーナメントで同卓もしており、最も苦しめられた相手でした。

最強戦での失敗

最強戦2022全日本プロ予選で優勝し、最強戦ではファイナルまで行きました
全日本プロ予選では、大量リードから最後は相手のリーチにお祈りするところまで追い詰められました。
リードしているところから、
打牌がおかしくなり、逃げの姿勢だったことが原因です。

ファイナルでは、鈴木大介さんに圧倒され、ボコボコにされました。
その中で僕が後悔している局が南1局の親番です。

前原さんをはじめとする準決勝以降の闘いをみて、
結果は変わってないと思うんですが、大事な場面でひよる自分に
自分には覚悟が足りてない、腹がくくれてなかったと後悔してます。
たった1度のチャンスだったのに、
どうせ負けるなら勝負して負けた方がまだマシです。

ですので、
今回は例えリードしても絶対に
「逃げない」、「怖くても打ち抜く]、「勝負を先延ばしにしない」を
テーマに決勝に挑みました

序盤の展開

1試合目と2試合目は2連勝をすることができました。
途中で宇宙なメンホン七対子を頭ハネであがることができました。

それよりも解説の三原さんにも褒めて頂けた局がこちらの局
3着目の石原さんからリーチが来ている状況で、七対子の聴牌
全く通ってない5ピンをきるか、おりるか。
5ピンをきれば、8ピンが拾える可能性があるということで、
きりました。

結果はトップ目のむく選手から和了ることができました。
今までだと、最初1着だったし、南4局もあるしと思ってきらなかったかもしれません。

中盤の展開

2回連続でトップを獲り、点数状況は少し余裕がでてきました。
でも、このメンバーが逃がしてくれるわけないし、普通に怖かったです。
最強戦での失敗を繰り返さないように意識をしていました。

その姿勢が結果に繋がったのがこちらの局

現状トップはトータルでラス目の品川選手
2着目のむく選手がピンズの仕掛け模様
3ピンをきれば、聴牌。
むく選手がまだピンズも余っていないく、遠い仕掛けの可能性もある
自分がドラの7ピンを2枚持っている字牌もわりときれているので、
放銃しても満貫はない可能性が高い。
このまま黙っていてもラスになる可能性があるということでリーチに
踏み切りました。
これが、なんと山に残っていない和了り牌を生みだしました。

クライマックス

道中色々あり、最後の局を迎えました。
一番競っているむく選手からの先制リーチ
地獄でした。
むく選手の条件は、大塚から3200以上の直撃か1300,2600以上の和了り。
他者からの出和了りの場合は6400以上。

自身の優勝には親を続けるしかない石原選手が4ワンをぶったぎる
「本当にやめてくれーーー、ドラが2ワンなので、メンタンピンドラ1で普通に試合終了じゃん。。」って思いました。。(笑)
当然、自身の優勝をみている石原さんには私の都合は関係ありません。

そして、3ワンをきれば、聴牌のとことまで辿り着きます。
ただし、ドラが2ワンなので、3ワンの嵌張待ちは全然あり得る。
直前の6ワンをきる際に長考もされています。

怖かった。本当に怖かったけど、
あの日の最強戦みたいに逃げたらダメだし、一生後悔するかもしれない。
いつ石原選手が放銃するか、
いつむく選手が自摸和了りをするか分からない。
リーチが来ているということは、何かしらの条件は揃っている。
一発と裏ドラもないルールなので偶然役でもない。
どうせ負けるなら最後はめくりあおうと思い、リーチに踏み切りました。

道中親の石原選手からもリーチがきました。
最後はむく選手が和了りを掴み、自力で優勝をすることができました!!

結果、むく選手は振聴の1 4ワンでした。
麻雀は面白いもので、「やめてくれ」と思っていた4ワンを石原さん選手が
きっていなければ、自分は負けてました
(途中で掴んでいるのとリーチ棒を出した後の4ワン切りだと負けてました)

結果は紙一重でした。最後は命をかけたリーチでした。道中も頑張っておせて、あの日の最強戦での失敗がなければ、絶対に負けてました。
怖かったけど、弱気な選択をして負けて、一生後悔をする方がもっと怖い。
むく選手にも褒めて頂きました。

品川選手、むく選手、石原選手は本当に強かったです。
打ち上げに行かせて頂きましたが、
やっぱり全員自分より色々読めているんです。
強者相手に闘えて最高でした。
これが、僕が麻雀プロをやっている理由です。
良かったらこっちも読んでください

タイトルを獲得して

少しばかり、人生を変えることができました。
協会のリーグ戦はD1からB1へジャンプアップ
色々なタイトル戦のシードも頂いております。
fuzzカップもベスト128の配信卓シードに選んでもらえました。

自分で言うのも難ですが、
麻雀最強戦のプロ予選を優勝して、数か月でG1タイトルを獲得するのは
中々の偉業だと思います。当然運もありました。
あの最強戦が麻雀人生のピークになっていた可能性も全然あり得ます。
「このままで終わってたまるか」とは思ってましたが、
こんなにも早くタイトルを獲得できるとは自分でも思ってませんでした。

ただ、まだまだです。
4月は大事な対局がたくさんあります。
風林火山のオーディションにも出ます。
また、最強戦にも出たいです。
システム上は雀王まで最短3年でなれます。

そんなに甘くはないと思いますが、
自力で起こしたこの小さな炎をもっと大きくしていきます!!


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