見出し画像

マーケティングのベネフィットセグメンテーションの方法を、具体的に解説します

今回はマーケティングについてです。

ターゲット顧客を決めるために、ベネフィットからセグメンテーションのつくり方をご紹介します。

なぜベネフィットセグメンテーションなのか

ベネフィットからセグメンテーションをつくる理由は、同じ人でも、時と場合によってニーズが異なるからです。

ニーズごとに分けてマーケティングをするためです。例えば飲料であれば、ある人には次のような利用シーンがあります。[] 内がニーズです。

同じ人でも状況によりニーズが異なる
・朝の出社直後にコーヒーを飲む [仕事モードに切り替えたい]
・お昼ごはんにお茶を飲む [昼食に合うさっぱりした飲み物を飲みたい]
・午後は濃いめのコーヒーを飲む [眠気を覚ましたい]
・夕方はエナジードリンクを飲む [仕事をもうひと頑張りしたい]

同じ人でもこれだけのニーズが存在します。

一人の生活者の中に複数のニーズがあるということは、ニーズごとに求められる価値 (ベネフィット) があることを意味します。

では、ベネフィットセグメンテーションはどのようにつくればいいのでしょうか?

「具体化 → 普遍化 → 人をくくる」

マーケティングをするターゲット顧客を明確にするために、人を「分ける」ではなく、同じニーズがある人たちを「くくる」と考えます。

顧客を価値でくくる具体的な方法は「具体化 → 普遍化 → 人をくくる」という3ステップです。

ベネフィットセグメンテーションのつくり方
・まずは「価値」を具体化する。「付加価値」のようなあいまいな言葉ではなく、どんな付加価値なのかをお客の言葉で具体化する
・次に、具体化した後で普遍化する
・最後に、同じような「価値」を求める人を探してくくる

「具体化 → 普遍化 → 人をくくる」という順番がポイントです

最終的には性別・年代などに落とし込んでもいいのですが、それは、価値で人をくくった後です。

ニーズを具体化する

ベネフィットセグメンテーションで始めに行なうのは、ニーズの具体化です。ターゲットとしたい顧客はどんな価値を求めているのかを、徹底的に具体化します。

「付加価値」などの曖昧な表現ではありません。具体的にどのような付加価値なのかを、顧客の言葉で具体化します。

価値を普遍化し、同じニーズの人たちをくくる

次に、具体化した顧客が求めている価値を一般化し、同じ価値を求めている人でくくります。

例えばニーズが、以下だとします。

掘り下げたニーズの例
・上司に怒られた後、友人と大騒ぎしてスカっとしたい
・言うことを聞かない部下に腹が立ったので、ストレスを解消したい

これらは「大騒ぎして職場のストレスを発散するニーズ」と普遍化できます。

普遍化した後は、同じニーズを持つ人をくくります。くくった結果がベネフィットセグメンテーションです。

一般的にセグメンテーションは分けることだと理解されているでしょう。

一方、ベネフィットセグメンテーションのポイントは、具体化したそれぞれのニーズを普遍化し、同じニーズと見なせる人同士を「くくる」というやり方です。

最後に

セグメンテーションのオーソドックスな切り口は、性別・年代・居住地域・職種・家族構成・年収などを使います。

一方のベネフィットセグメンテーションは逆のアプローチをとります。顧客が求めるニーズから入り、同じようなニーズでくくるというアプローチです。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?