プロダクト開発での 「問題設定」 の磨き込み方
今回は、プロダクト開発についてです。
この記事でわかること
・プロダクト開発で最初に考えることは?
・問題設定をどうやって磨き込めばいい?
この記事で書いているのは、プロダクト開発をするにあたって、何を考えるとよいか、具体的には課題設定をどうするかについてです。
製品やサービスの開発初期の段階において、プロダクト開発の失敗確率を下げるためにどうすればいいかを書いています。
ぜひ最後まで読んでいただき、プロダクト開発の参考になればと思います。
イシューから始めるプロダクト開発
プロダクトマネジメントで大切な視点は、一言で言えばイシューから始めることです。
たとえ試作品 (プロトタイプ) であっても、プロダクトを開発するということは、想定するユーザーへの解決策を具体化します。
プロトタイプがつくられれば、自分たちが想定するターゲット顧客やユーザーに、プロダクトを本当に受け入れてもらえるかの検証に入ります。
プロダクトマネジメントの用語を使えば、まずは実用最小限の製品 (MVP: Minimum Viable Product) をつくり、人々に支持されるか、つまり市場性があるかを検証します (PMF: Product market fit の確認) 。
ここで重要なのは、いきなり MVP を開発し市場性検証に入るのではなく、イシューという問題設定の磨き込みです。
この順番が大事です。つまり、「解の質」 を上げる前に、解くべき 「問題の質」 を上げるのです。
では、プロダクト開発における問題設定をイシューから始めるとは、何をすればよいのでしょうか?
プロダクト開発の 「問題設定」 とは
具体的には、以下の3つを精査し、磨き込んでいきます。
問題設定のプロセス
・顧客設定:最初の顧客を誰にするか。アーリーアダプター気質のターゲット顧客を設定する
・顧客の理解と共感:設定した顧客について、何に困っているのか、それはなぜか、本来どうあればいいのかを理解する (ニーズ把握)
・問題定義:顧客の理解と共感から、自分たちが解決したい・すべきことは何かの問題を定義する (イシュー設定)
1つめ 「顧客設定」 と2つめ 「顧客理解と共感」 は、イシュー設定のための前提整理です。
3つめでイシューを構造化し、解くべき問題を定義します。
なお、顧客設定、顧客の理解・共感、問題定義は、この時点ではあくまで仮説です。プロトタイプを開発し市場性の検証 (Product market fit) に入る前に、仮説検証をします。
自分たちが定義した問題は、本当に顧客が解決して欲しいことなのかどうかです。自分たちだけが問題だと思う一方、顧客がそう思っていなければ、定義した問題は絵に描いた餅です。
イシューおよびイシューの前提になる顧客設定と理解を仮説として扱い、検証によって問題設定の質を高めることが先です。
その問題の解決方法の筋が良いか、ソリューションや提供価値を磨くのが、その後です。
MVP 開発は 「問題設定と問題仮説検証」 の後
提供価値の仮説を検証するために具体的なプロダクトが必要であれば、MVP (実用最小限の製品) として必要な最低限の機能やサービスに絞ったプロダクトを開発します。
MVP を想定顧客に使ってもらい、市場性があるかどうか、その顧客に受け入れられるかを検証します。
まず目指すことは多くの人に広く支持されるよりも、一部の顧客に熱狂的に愛されるプロダクトの提供です。
まとめ
今回は、プロダクト開発の初期段階で何をすればよいかを書きました。
最後に、今回のまとめです。
プロダクトマネジメントで大切な視点は、一言で言えばイシューから始める。
いきなり MVP を開発し市場性検証 (PMF) に入るのではなく、イシューという問題設定の磨き込み。「解の質」 を上げる前に、解くべき 「問題の質」 を上げる。
問題設定のプロセス
・顧客設定:最初の顧客を誰にするか。アーリーアダプター気質のターゲット顧客を設定する
・顧客の理解と共感:設定した顧客について、何に困っているのか、それはなぜか、本来どうあればいいのかを理解する (ニーズ把握)
・問題定義:顧客の理解と共感から、自分たちが解決したい・すべきことは何かの問題を定義する (イシュー設定)
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