「センターピンは何か?」 。本質を捉える問い

今回は、本質を考えることについてです。キーワードは 「センターピン」 です。

  • 「本質を考えろ」 と言われるけど、どうすればいいの?

  • 何かいい方法があれば知りたい

こんな疑問に答える内容で書きました。

自分が仕事やプライベートでもよく使っている、本質を見極めるための考え方をご紹介します。センターピンについて掘り下げています。

センターピンとは

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まずはそもそものセンターピンとは何かです。

ここで言っているセンターピンとは、ボーリングのピンの一番先頭にあるピンを使った 「たとえ」 です。

センターピンとは、全体に最も影響があるもの、そこを動かせば後は回転してまわりだすものです。ボーリングの先頭のピンを通すと2列目以降のピンが倒れストライクになりやすいように、全体に最も影響する本質的な押しボタンのことです。

センターピンの例 (note の成長モデル) 

note では次のような成長モデルをシンプルにつくり、あらゆる施策をこのモデルに沿って考え、実行しているそうです。

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出典: note 急成長の舞台裏と.com .jp ドメイン取得の経緯を聞いてきたよ (第1回) |決算が読めるようになるノート

note のセンターピンは、作者 (クリエイター) を集めることです (図の一番左) 。

クリエイターが集まれば note でのコンテンツが増えていきます。ユーザーが増え、コンテンツが楽しまれシェアされ、それがまたクリエイターを集めるという好循環です。

クリエイターが増える → コンテンツが増える → ユーザーが集まる → クリエイターが増える → …

このサイクルがまわるごとに、note というプラットフォームは成長していきます。

仕事での活用例

仕事でも 「センターピンは何か」 の考え方は有効です。

私の場合は例えば、

✓ 「センターピンは何か」 の仕事での活用例

  • 今日の仕事のタスクで、最も重要なものは何か

  • マーケティングの施策は何がセンターピンなのか

  • プロダクト開発での開発要件、開発プランや開発プロセスで、何を真っ先にやるべきか

  • コンサルティングならクライアントの抱える問題のうち、どれが最も解決すべき問題か


1つ目の、自分の今日のタスクの補足です。

朝、仕事に入る前に 「センターピンは何か」 を考えます。有効なのは、可能な限りその大事な仕事を最初に手をつけることです。

後回しになるほど時間が取れず、また頭の中で 「やらなきゃ」 という気持ちが残るのはなんとなく気になってしまいます。

始めにセンターピンを片付けてしまうと、まさにボーリングのピンのように、その後のタスクも手が進みます。

先ほど挙げた活用例のいずれも、「センターピンは何か」 と問いかけることによって、

✓ 「センターピンは何か」 を問いかけるメリット

  • なぜ集中してそれに取り組むべきなのか

  • その後はどういうストーリーでものごとが動いていくか

をより明確に意識し、考えることができます。


問いの言葉の違い

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少し、言葉の違いを深掘りしてみます。

ものごとの本質は何かを考えるにあたって、「本質は何か」 と 「センターピンは何か」 という問いでは、言葉から受ける感覚が同じではないんです。

やっていること自体はどちらも本質を捉えようとしています。しかし、思考プロセスは微妙に違いがあります。

言語化すると、

✓ 意味合いの違い

  • 本質は何か:本質という一点を見い出そうとする問い

  • センターピンは何か:本質と、その後に残りのピンがどう倒れるかの動きや流れまでも考えようとする問い


つまり、後者の 「センターピンは何か」 は、本質がその後に全体にどう影響するかまでも全体の流れでストーリーをイメージすることができます


まとめ

今回は、本質をどうやって捉えればいいかを書きました。「センターピンは何か」 という問いです。

最後にまとめです。


センターピンは何か

  • 本質を捉えるために意識しているのは、「センターピンは何か」 という問い

  • センターピンとは、ものごとを進め動かしていくにあたって、全体に最も影響があり、そこを動かせば後はまわりだすもの

  • 「センターピンは何か」 の問いかけから、なぜ集中して取り組むべきか、どういうストーリーでものごとが動いていくかをより明確に考えられる


 「本質は何か」 と 「センターピンは何か」 の違い

  • この2つ問いには、言葉の違いにより思考プロセスが異なる

  • 「本質は何か」 は、本質という一点を見い出そうとする問い

  • 「センターピンは何か」 は、本質と、その後に残りのピンがどう倒れるかの動きや流れまで。本質が全体にどう影響するかまでを考えられる問い


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