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四行日記は失敗分析にも使える。失敗分析の具体例と注意点

1日を振り返るために、シンプルな日記が「四行日記」です。

今回は、四行日記から失敗の分析について考えます。

四行日記とは

四行日記は、以下の4つを5分程度で書きます。

四行日記
・事実
・気づき
・教訓
・宣言

例えば、四行日記を始めたことであれば、自分なら次のように書きます。

四行日記の例
事実:四行日記を書いてみた
気づき:出来事を客観的に見ることができる
教訓:書くという自分との対話は、経験を知識に昇華する
宣言:私は経験に学び、昨日の自分よりもレベルアップする

四行日記を失敗の評価に使う

四行日記で思ったのは、失敗の評価に使えることです。失敗分析を以下のようにできます。

失敗分析への応用
事実:失敗の事象、うまくいかなかったこと
気づき:失敗は何を意味するのかの解釈
教訓:失敗から得た教訓
宣言:次にどう活かされているか

よりシンプルに3つにまとめると、次のようになります。

失敗分析の項目
・事実
・学び (気づき + 教訓)
・次にどう活かすか

失敗分析の例

この3つで、失敗分析の例を考えてみます。

失敗のケースとして、スマホのアプリを開発して新しくリリースしたものの、ユーザーはアプリの使い方を十分に理解せず、ユーザー体験が不適切なまま、次第にユーザーに使われなくなった状況だとします。

当てはめると、以下のようになります。

失敗分析の例 (アプリ開発) 
事実:ユーザーはこちらの意図通りに使ってくれず、ユーザー体験が良くなかった。アプリが次第に使われなくなった
学び:相手はこちらが想定するほど、アプリの説明を読んだり、理解してくれない (作り手と受け手のコンテクストの差)
次にどう活かすか:作り手には当たり前のことも、相手は知らなかったりそう思っていないので、自分たちが相手と同じレベルに降りること。相手との前提の違いを認識する

具体と抽象の往復

失敗分析で「事実」「学び」「次にどう活かすか」を順番に整理するとは、次のプロセスを経ることです。

20200131_具体と抽象から横展開へ

具体と抽象の往復
・具体的な事象を一般化する (事実 → 学び)
・一般化した知見を別のことに応用する (学び → 次にどう活かすか) 

具体的な事象を一般化するために、事実は自分にとって何を意味するのかを解釈します。要するにどういうことかを考えます。

失敗分析の注意点

なお、学びとして一般化した知見を、別の新しいことに応用する際に注意が必要です。そのまま当てはめてよいのか、前提の違いにより当てはめる際には気をつけるべきかどうかの見極めです。

後者の前提の違いとは、先ほどのアプリの例では、学びを「こちらが想定するほど、相手は理解してくれない」としました。

ここでの前提は、理解さえしてくれればアプリを便利に使ってくれることです。しかし、そもそものアプリの機能やユーザーインターフェイスが良くなければ、この学びからの「次にどう活かすか」はうまくいきません。

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