幸福の宮殿(詩)

繰り返すアップダウン
気分が晴れたら爽快感
悲しみ満ちたら不定愁訴
私の運命の人はどなた

一発逆転を毎日狙っているが
毎日外し続けてそのたび絶望
そんなものにとらわれるのはやめて
今出来たことを褒めてあげなよ

予定通り進まないイライラも
なかなかでてこないお姫様も
君の王子様になれない呪いを
少しずつ解いていく過程の話
今日は晴れてて愉快だねえ…

人は自分と共通点が感じられないと
その人のことを嫌いになるらしいよ
人は自分と同じようなことをすると
同族嫌悪が起きて軽んじるらしいよ
ああなんて素晴らしい地獄の一丁目
自分にむち打つあなたは
他人からむち打たれる奴隷であり続ける

例えば毎日大好きな人に微笑んでもらって
朝が始まり
山あり谷ありの中で声かけてもらいながら
日中を過ごし
夜眠る前に大好きな人の腕に抱かれながら
夜を終える

そんな毎日が送れたら素敵だよね
人類の文明がはじまって何千年も経ってるのに
未だに誰にでもわかるような理想が実現しない
人類がバカなのか世界が呪われてるのか

ああ、今いる恋人より別の誰かを好きになって
その先にあるものは天国だと本当に思ってるの?
ねえ例えば目の前にいる人が欠点だらけの人だとして
他の誰かに欠点がないなんてあり得ると思ってるの?
今を生きる世界が欠点だらけで
明日になったら世界に欠点が消えるわけ?

醜い人と美しい人は明確にいて
そりが合う人合わない人はいる
嫌いな人と一緒にいるのは地獄だけど
好きな人と一緒にいるのだって地獄さ

裏切られる地獄
心配する地獄
奪われる地獄
返信がない地獄

つまりは今君が一人でいたとしても
天国を作り続ける自分でいるのでなければ
恋人がいても、いなくても、
地獄の炎に焼かれ続ける
恋人が理想通りでも理想とはかけはなれていても
君が理想を実現する努力をして、満足するなら
最高の幸せは自身の心の青い鳥が呼んでくれる

別に理想を捨てろとか言ってるわけじゃない
今を可能な限り満たしてみろと言ってるだけ
そして結婚したら相手と別れる前に恋するな
別に君に言ってる訳じゃなくて、自分自身に
刻み込んでるだけ
恋のドキドキは素晴らしいけど
間違った恋をしない幸せの方が素晴らしい
俺はそう思うだけ

目に見えてる世界が天国だとしても
そんなものはまやかしで実は
世界の裏では燃え上がる地獄が待ってる
一時間後には、心の温暖化が進むのさ

苦しみの地獄の毒を
最高の爽快感の清涼飲料水に変える
魔法の力は
君が成長し、貢献し、楽しむ
今日にしか宿らない
明日になったって
十年後になったって
生きてるとは限らないんだからさあ
今日を最高に幸せに生きるために
心を込めて目の前の現実を愛してあげなよ

その繰り返しの中でしか
君の幸福の宮殿は
広がっていかないのだから

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