エンプティエンプティ(詩)

溶けるような甘美なひととき
戦ったあとの至福の時間

小さな幸せ
優しい幸せ

戦神のように
魂を熱く燃やして

水の女神のような
気持ちの良い君に
心をゆだねる

エンプティ
エンプティ

足りない
まだ足りない
まだ
何かが足りない

満たされない
満たされない

理想の自分も
理想の世界も
まだまだ
遥か彼方

溶けるような甘美なひとときも
戦ったあとの至福の時間も

果てしない夢を持つ俺を
満たしてはくれないみたいだ

エンジンが
ガタガタうなる
風を切る
ゲンツキに乗って
三日月の空の下
ガソリンを燃やす

どこまでも行ける
広い世界へ行ける
もっと
もっと
広い世界へ

風を浴びる
キラキラと
命の
エーテルが
はじけゆく

今日の
生命を燃やして
今宵俺は
流星になる

燃え尽きるまで
願いを唱えてく
祈りかなうまで
思いの光を
放ち続ける

たどりつくまで
飛ばせ
飛ばせ

飛ばし続けりゃ
光は宿る

エンプティ
エンプティ

ガソリンが
よく燃えてるぜ

いつか
この祝福が
とまるんじゃないか
なんて
くだらないことは
考えない

とにかく今は
ゲンツキが叫ぶままに
夜の時を走る

小さな幸せを
今は大事にしたい

大きな幸せは
いつか手にするだろう

エンプティ
エンプティ

終わらない俺の
夢の物語

まだゴールは遠くても
抱えきれない幸せを
君と共に生きる

エンプティ
エンプティ

足りないことが
幸せ

求める今が
幸せ

ありがとう
ありがとう

エンプティ
エンプティ

光を
光を放て

心に空虚を
感じるならば

エンプティ
エンプティ

玄月の光よ
孤独な夜を照らせ
原付の声よ
一時間詠(うた)え
心のゲンツキよ
一時間祈れ

エンプティ
エンプティ

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