海外帰りサッカー指導者とクラブのマッチング成功例 〜レアッシ福岡FCの成果から〜

私が運営しているスペイン法人の『プレサッカーチーム(以下、PST。主な事業はサッカー指導者向け留学の運営、HPはこちら)』には、日本にいくつかの提携クラブがあります。今日は、その中のクラブから嬉しいニュースが入ってきました。

この記事にあるレアッシ福岡FCは、Jリーグのクラブでは地域ローカルクラブですが、スペインでライセンスを取得した指導者が4名在籍している珍しいクラブです。(レアッシ福岡FCのHPはこちら

PSTとは提携して3年ほどになります。飛び込んできたニュースはU-15のチームがリーグで優勝して昇格を決めたというもの。

本当におめでとうございます!

U15の監督は、バルセロナでも一緒の時間を過ごしていた後藤コーチです。
この「優勝・昇格」は私の中ではただの優勝・昇格ではなく色々な意味が篭っている結果です。いくつかの理由がありますので、今日はここで紹介していきます。

先に言っておきますが、これはただのローカルクラブが福岡県の3部から2部に昇格したというニュースではなく、日本で先見の目を持って新しい取り組みを行ってきた組織が起こす旋風のスタートに過ぎません。皆さんも、改めてこれからのレアッシ福岡に注目してください!


スペインで勉強してきた指導者が日本の中で結果を出したという事実

海外から日本へ帰った指導者が困難に直面する例として、日本のサッカー風土がそれまで学んできた海外サッカーの環境に追いついていなく自分の力を発揮できないという話をよく耳にします。多くの場合は、組織自体が海外のことをそこまで知らないために、その人材がフットボールというスポーツの中で与えられる本当の価値をなかなか評価できたり、実力を発揮できる環境を与えるのが難しいというのが原因ではないでしょうか?

もちろん、日本のクラブが全てそうだという訳ではなくレアッシをはじめとして海外のサッカーの良いところを積極的に学んで取り入れていこうというクラブは全国にあります。しかしながら、そのような「クラブと海外帰りの指導者」のマッチングはなかなか簡単には機能していないのも現実です。

そのような中、3年前に後藤コーチはバルセロナからレアッシ福岡へ指導場所を変えられたこと、要するに指導者を求めていたクラブと指導者のマッチングが成功したということが、この成果における日本で数少ない成功例となりました。

私もレアッシ福岡のスーパーバイザーを務めさせていただいていますし、提携をするにあたって何度もクラブを訪問させていただいていますし、クラブ経営陣の方々とは色々な話(夢を見れるような楽しい話)をしてきましたので、クラブの内情は知っています。

さて、このニュースを皆さんが聞いた時に、「なんだ福岡県の3部じゃん」と思った方もいるのではないでしょうか?

いえいえ、そんな甘くないですよ。

なぜかというと

「優勝というのは強いか、弱いかで決まるんじゃない。優勝するにふさわしいかどうかで決まる」

という野村さんの名言がありますが、まさにそうなのです。

リーグで優勝を決めるには、長いリーグの辛い時を乗り越えてやっと優勝をすることができるもので、良い選手がいるから、サッカーを知っている監督だからという簡単なロジックではないのです。

なにせ、落とすことができる勝ち点も限られていますし、追われるプレッシャーをマネジメントするなど、サッカーの技術・戦術以外にもマネジメント面では繊細に対応をしていかないとならないのです。

ですから、何部であろうとカテゴリがどこであろうと「優勝」するというのは非常に難しいことであることが分かります。

加えて、レアッシの選手たちはまだまだ発展途上の選手たちで一級品が揃っている訳ではありませんし、クラブも立て直しを計っていた大変な時期を乗り越えてのこの成果ですからとても価値があるものなのです。

そして、もう一つ面白い事実が一つ。

この後藤コーチ、バルセロナに来た時にはサッカー指導経験はほぼ無かったんです。高校までサッカーを選手としてプレーした後、日本でサラリーマンをしていて、何を思ったか(笑)スペインでサッカーを勉強したいと思い立ってバルセロナにやって来た人物なのです。

私も、彼との時間をバルセロナ(計算する限り7年)でたくさん過ごしました。同志としては、サッカーの指導など全く知らなかった人物が情熱を持ってスペインでサッカーを勉強し、さらに日本で日本のサッカー環境に見事に順応して成果をあげたというニュースは私は非常にテンションが上がります。

世界を見据えたレアッシ福岡のクラブビジョン

このような成果をあげられた背景には、クラブのビジョンも大きく関わっています。レアッシ福岡FCは『日本一の街クラブ』『福岡から世界で活躍できる選手を育成する』というビジョンを掲げて活動を行っています。

その中の過程の一つで、ディレクターの吉廣カズさんがクラブの核を成していたにも関わらずPSTアカデミー3期生としてバルセロナに留学して、スペインサッカーを学ぶというチャレンジをしてくれました。

PSTとの提携はもちろんこの留学がきっかけとなったのですが、その後クラブは後藤 弘毅(U15監督、メソッド部門ディレクター)、黒沼 遼(U15スタッフ、メソッド部門コーディネーター)を招聘、その後PSTアカデミー4期生の加藤 祐樹コーチをクラブにスタッフとして招き入れていますから、クラブ内には計4名ものスタッフがスペイン(海外)のサッカーを勉強したものがいるのです。

このようにして、着々とスペインの血を入れたり新しいことにどんどんチャレンジしているクラブとバルセロナで学んだ指導者のマッチングが成立して良い方向へ進んでいるのは、日本では前例が無いはずです。

この他、レアッシ福岡ではスペインへで開催されている国際大会『MIC』への出場を遠征で実施したり、フィジカル専門のスタッフと契約したりと新しい取り組みを進めています。


未来のサッカー人材の獲得の仕組み

私としては、このような形のマッチングが優秀な指導者を獲得するにあたっての当たり前の形になっていくと考えています。3年前から考えていましたが、やっと形になったので改めて声を大にして言います(笑)

どうしても結果が伴わないと、誰も共感してくれませんからね。

弊社プレサッカーチームでは今後、優秀な指導者のみならず、分析官・サッカービジネス・トレーナーなど、全てのサッカー人材がバルセロナで学び世界中で活躍できるような環境を作っていくフェーズにもいつか入っていくと考えています。

そして、もう一つはそのような人材が日本で仕事をする時に適正な場所で働くことができるようなマッチングもうまく成立できるような仕組みも作れたらとも思います。もちろん私一人の力ではできないので、手伝ってくれる方々と共にそれを実現していくことになると思いますので、よろしくお願いします。


世界のサッカーを知る人材輩出が目的のPSTアカデミー

私が運営する「プレサッカーチーム(PST)」ではバルセロナで指導者の勉強をしたいという方にぴったりの指導者養成アカデミー『PSTアカデミー』を運営しています。

最短18ヶ月でスペイン本場のサッカーを体験しながら指導者ライセンスを取得することができる画期的なプログラムです。20名を超えるOBたちがサッカー界で活躍しています。まだまだ実践はこれからですが、これからどんどんと日本のサッカーを進化させる楽しみなサッカー指導者が育ってきてくれています。

近々帰国予定のOBも日本の名のあるクラブとの話がうまく進み、楽しみなプロジェクトに参加できそうというという話が入ってきています。

私としては、ここから出てきたサッカー人材が日本に限らず世界中で活躍できる仕組みを是非作りたいと考えてます。もし私と同じようなことを考えている方がいましたら、どんどん連絡ください!一緒に面白いことを進められたら嬉しいです!

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坪井健太郎

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