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お伊勢参りの旅⑥~倭姫宮・月讀宮・月夜見宮~

境外別宮

 神宮には「別宮」と呼ばれるお宮があり、内宮と外宮に次いで崇敬されるお宮です。全部で14社あり、うち5社(「荒祭宮」「風日祈宮」「多賀宮」「土宮」「風宮」)は境内にあります。それ以外の9社は境外の5つのお宮にあります。まずは伊勢市内にある3宮6社にお詣りです。

月讀宮

月讀宮(つきよみのみや)
御祭神 月讀宮 月讀尊(つきよみのみこと)
    月讀荒御魂宮 月讀尊荒御魂(つきよみのみことあらみたま)
    伊佐奈岐宮 伊弉諾尊(いざなぎのみこと)
    伊佐奈弥宮 伊弉冉尊(いざなみのみこと)
鎮座地 伊勢市中村町
(皇大神宮別宮)

 内宮から車で10分。大きな通りに挟まれた林の中に鎮座しています。駐車場から参道を真っ直ぐ進むと4別宮が並んでいます。正面向かって右側から月読荒御魂宮②、月読宮①、伊佐奈岐宮③、伊佐奈弥宮④と並んでいて、①から④の順にお詣りするのが一般的です。4つが並んでいるのは迫力があります。

 ちなみに、月讀尊は天照大御神の弟神で、月を読む、すなわち暦を司る神様とされています。また天照大御神が日の神であり昼間を司るのに対して、月讀尊は月の神で夜を司るとも言われます。古事記では、伊弉諾尊が黄泉の国から戻ったときに、黄泉の穢れを洗い流した際、左目を洗ったときに生まれたのが天照大御神、右目から生まれた月讀尊、鼻から生まれたのが建速須佐之男命(たけはやすさのおのみこと)とされています。

お詣りする順番が書かれています
駐車場がある方の入口です
どこのお宮もそうですが異世界への入口のように感じますね

倭姫宮

 月讀宮から車で5分、皇學館大学と道1つ挟んで鎮座しています。回りが民家などではなく皇學館大学、皇學館中高、神宮徴古館などがあるためひっそりとした感じがしますが、かえって神聖さを醸し出しています。

 鳥居をくぐると参道を下っていきます。その先に社務所(宿衛屋)と手水舎があり、右手に進むと倭姫宮が鎮座しています。

倭姫宮(やまとひめのみや)
御祭神 倭姫命(やまとひめのみこと)
鎮座地 伊勢市楠部町
(皇大神宮別宮)

 御祭神である倭姫命は第11代垂仁天皇の第4皇女で、第10代崇神天皇の皇女豊鋤入姫命(とよすきいりひめのみこと)の跡を継ぎ、天照大神をお祀りする場所を探して各地を回り、最終的に神託によって皇大神宮を創建したと言われています。つまり、伊勢に神宮を導いた神様、ということになります。

月夜見宮

 過去2回、お詣りに来ていますが、内宮や外宮以外ではあまり参拝されている人に出会いません。いたとしても数人。今回は結構お詣りされている片に出会いますが、こちらはもの凄く賑わっていました。一応、伊勢市駅から最も近い境外別宮です。

月夜見宮(つきよみのみや)
御祭神 月夜見尊(つきよみのみこと)
    月夜見尊荒御魂(つきよみのみことあらみたま)
鎮座地 伊勢市宮後
(豊受大神宮別宮)

 字は異なりますが、月讀宮と同じ御祭神です。同じ名前のお宮が2つありますが、月讀宮は内宮の別宮、月夜見宮は外宮の別宮となっています。
 月夜見宮は、古くは高河原(たかがわら)と呼ばれ、農耕の神を祀る神社であったそうです。境内には高河原神社があり、こちらは外宮の摂社となっています。

 また境内にはひっそりとお稲荷さんが祀られていますが、こちらは神宮とは関係なく、地元の方々がお祀りしているそうです。

小さな鳥居の向こうにお稲荷さん(2021年3月撮影)

 他にも境内にはかなり立派な御神木もありますが、立派な樹木からは自然のエネルギーを感じますね。境内の神聖さと相まっていい雰囲気を醸し出しています。

御朱印

いずれのお宮でも御朱印を頂きました。

月讀宮
倭姫宮
月夜見宮

 さて、残す別宮は「伊雑宮」「瀧原宮」なのですが、ここから少し移動しなければならないので、1日で全てまわるには車が絶対必要ですね。

(つづく)


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