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『人形の家』終演しました!!(演助)

アマヤドリ 本公演
『人形の家』激論版/疾走版
 @シアター風姿花伝
2024.3.14(金)〜24(日)


演出助手として関わっていた作品が先日無事楽日を迎えました✨

アマヤドリ 本公演『人形の家』

俳優として関わっていた『サイボーグ会社員美々美』が2/4に終演、なんかじっとしてられなくて翌日からアマヤドリの稽古に参加。笑
nohupの稽古場の賑やかさと打って変わって、WSやジムの時を思い出させるドシンとした空気のアマヤドリの稽古場。体温調節に3日くらいかかりました…。

演助でアマヤドリさんの公演に関わるのは2度目。
1回目はみちくさ公演といって、ホームグラウンドであるスタジオ空洞での小規模公演でどストレートな3人芝居のものだった。なんか、気持ちのどっかに「まぁゆうて1回演助やっとるけぇ本公演もなんとかなるじゃろ!!」って思ってた。

そんなわけがなかったぁああーー!!!!!!!!

もう!ね!!本当に毎日アセアセしながら稽古場に通って!!
あれしてない…!これしてない…!って、同時進行が苦手なもんだから、毎日あくせく。
激論版 6人、疾走版10人の出演者の方と、演出の広田さん、舞監さん、制作さん、美術さん、音響さん、照明さん、私以外の演助くん達、稽古場に通ってるととりあえずどんどんLINE友達が増えていきます。笑
「この連絡先は誰だ!?!」みたいなまでなる時があったり…笑
ニンゲンの頭っておもしろいですよね〜、終演する頃にはアイコンまで覚えてるんですけど。。
最初はお互い硬々の定型文みたいなの送ってんのに、小屋入りした頃には「おけです!」とか「あーはんなるほど」とかお互い砕けた言葉つかって頭省エネし始めるのとか、コンプラ的にどうなんか知らんが私は好きでした。まぁ8割わしが勝手に喋り始めて優しいお相手が合わせてくれる感じなんですけろ。。。

公演が決まる前から『人形の家』はテキストとして何回、いや何十回も稽古でお世話になってきた戯曲。
三幕のラストシーン(ノーラが着替えてきた以降)なんかは特に。
一幕冒頭のノーラヘルメルのクリスマスプレゼントのシーンをやったり、ノーラクログスタの「ご忠告しますよ」のシーンをやったり、色々なシーンを触った上で三幕ラストを長い期間稽古してきていたので、今回演助として両チームのいろんなノーラ・ヘルメルを見ることができて演助冥利だなぁ…と思った。三幕ラストってほんと神聖だよね…。

激論/疾走をどちらもずーーーっと稽古場でみられる立場にあったのって、演出の広田さんと演助だけなんですよね。すごくない!?レアだよね!?!?
演出助手ってこれだから素敵なの、全ての稽古場を見る権利を得られるの!!!!
お客さんとして見ると、チケットや交通費諸々でなんだかんだ5000円近くかかる小劇場。
演助ってさ!!ヤになるほど(ならないけど)ずーーーーっと役者さんの芝居が見られるのよ!!!私は今回、個人的に「この人の側についてお芝居が出来上がるまでの工程を学んでみたい」って出演者の方がいたから、もうその時点で今回演助をやった元取ってるって感じ

お名前は出さないのだけど、前から顔見知りの役者さんではあって何度か稽古場をご一緒したこともあるのだけど、お芝居を組んだりしたことは一度も無くて。
その役者さんの想像力、言語化能力、発信力、すべてが尊敬で、ずっと側で見てみたくて。それも遂に叶っちゃった。
相談に乗って頂いたりもして結局やっぱりめちゃくちゃにいい人だった!!

そんなこんな、超充実な毎日だったんですけど、うるさく言ってる通りめっちゃくちゃ仕事量があって。(上には上があると思いますが…)
私なんかは結局本業は俳優の演出助手なので「これやったことないです〜」とかヘナヘナしてて周りのスタッフさんには寧ろお手数をお掛けしてたんじゃないかって感じなんですけど、まじでスタッフさんってえぐい量の仕事があるんですよ…!!

小屋入り期間、今回だと2チームで役者さんは基本そのうちのどちらかに出演、の流れだけど、スタッフさんはダブルキャストとかがない…!!音響・照明・舞監さんも基本どっちのチームのことも把握がキホン。あ、演助も。
したがって、役者さんより拘束時間がめーーっちゃ長い!!
でも仕事も山のようにあるから、拘束時間長いけどいつのまにか陽が落ちてるくらいにはすぐに時間が過ぎる。体力も使うし頭も使う。
お客さんと直接コミュニケーションを取るのも言えば制作さん。だから朝から晩までいつでも接客対応ができる気持ちでいなきゃいけないので、ホッとする暇もないというか。笑
スタッフさんタフ過ぎるのよ。。。

ほんでよ、前にも喋ったことがあるんじゃが。
あたしゃ「労わってくれー!!」とか一ミリミクロも思ってないんじゃ!!!!!
今回の出演者の方の言葉を借りますと。。

「あの劇場と言う空間は用意していただいたものであり
 僕らはあそこで物語の中を生活させてもらう者です。
 それらを最大限に届ける責務があります」

これ。私が言いたい全てです、なんて素敵な言葉…!!!

今回の座組の方に「もっと感謝してくださいヨォ」じゃなくって、私が別の作品で出演者として物語の中を生活させてもらう時、ミリ単位でバミリを貼り直す舞監さんや演出助手さん、何ヶ月も時間を費やしてこだわり抜いたフライヤーを作ってくれるデザイナーさん、寝る間も惜しむくらい激務に追われながらチケットを準備してくれる制作さん、毎公演椅子を並べ直してくれる当日制作さん、舞台に華を添えてくれる美術さん、音響照明さん、本を作って役に命を宿させる演出家さん。(誰か言いそびれてないかしら…。)もう言い始めたらキリがないわよね、舞台に立たせていただくことを感謝するのってお客さんだけじゃ無くて、、マジで作品に関わる全ての人に、全ての全ての人に死ぬほど感謝しなきゃって気づけた。
今まで舞台に立ってきて、そりゃすんげえ感謝の気持ちでいっぱいだったけど、そんなんじゃ足りないくらいもっと有り難く思わなきゃなって思った。
頭が上がらなねぇよな。

そうして俳優が毎ステ、お客さんに届けるべきものを最大限にやりきる。
俳優が舞台上で素晴らしい演技をして初めて、全ての関係者の頑張りが報われる。
舞台ってなんて素敵なところなんだろうって思った。

演出助手、ガチで大変だった。
けど、ガチでやってよかった。
俳優としてこれから生きていきたい私が、絶対に通るべき道でした。

私と一緒にメインで入って演助くんと、楽日終わり打ち上げ行くまでの道すがら

「「おわった!!!!おわったんだーーー!!!!!!」」

ってそこそこの声量で叫びました。
近所迷惑だったと思います。
終わりました。ついに!!! ちょっとだけ、やっと!とも思う。
最高にいい時間でした。アマヤドリにずぶずぶに浸れた二ヶ月でした。
この作品に本当に関われてよかった。
じゃけどもうちょい、お客さんに頑張って作った小道具のことも褒めて欲しかった()笑

でも、わたしのゴールはここじゃない。
完全燃焼なんてしてる時間はないんです!!!

私は
舞台に立って、
お芝居したり、
歌ったり、踊ったりして
日常じゃ味わえない気持ちを、
陰で作品を支えてくれる人たちの努力を、お客さんに届ける人になりたい

だから!!!
もっと言語化できるようにならなきゃだし、
芝居も歌もダンスも磨かなきゃだし、
愛されたい人に愛されるような人間にならなきゃいけない。
今まで愛してくれた人たちを裏切らないようにもしなきゃいけない。

今回の公演で千秋楽まで役者さんを見守って「この人ってこんな一面もあったの!?」とか「こんなストイックな人がいるのか!!」みたいな発見が毎日あって、こうなりたいなって色に沢山出会えた。
いつか私も、誰かに「こんな色が欲しい」って思ってもらえる人になりたい、私の色を求めて観劇に来てくれるファンが欲しい。

頑張るしかねぇよな!!!!!
あたしゃ頑張るよ!!!!

この山、超えてよかったーーー!!!!!
一緒に乗りこえてきてくれた演助くん達、とてもよくして可愛がってくださった俳優の方々、信頼して仕事を振ってくれたスタッフの方々、今回もアマヤドリを堪能させてくださった広田さん、新しい感情に出逢わせてくれたイプセン様、出演してないのにアンタ頑張ってるからー!と応援に駆けつけてくれて田中をヨシヨシしてくださった方々、この作品に関わった全ての人に、めーーーーっちゃ感謝してます。

本当に有難うございました。

田中はここからだよ!!!!!!
これからも見守っていて欲しい。
まだまだ突っ走るからさ!!!!!!

田中成美

大入り袋ってくしゃっとなりがちだよね

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