何処ともなくボウと、高いとも低いとも云えない音に目を覚ます。
底から突き上げるように響く音に街は震えでもしていないかと窓を見ると、結露で磨りガラスのように曇っていた。
下から順に洒落たグラデーションになっている。
そこで不思議と街を見る気持ちは失せた。
この煙のようなのが、街だ。

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