隙間に鳴るでもなく、電線が鳴るでもなく、風、ただびょうぶうと頭上に在る。
ここ二三日は落ちついていたが、また風の主が戻って来た。
稲刈りの済んだ田を恰好の餌場として白鳥が居る。彼らは風の主と仲が良い。
あと二月もすれば雪と紛れて区別もつかぬ。
いまのうちに御姿とくと拝見いたそう。

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