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プラ製ストロー変える前にお箸を国産材割り箸にその3

 今朝のニュースで外資系ホテルがプラ製ストローを紙製に切り替えるとコストが5倍になるが企業のスタンスとして判断したと言っていました。
 海外製の割り箸から国産材の割り箸に置き換えた場合、同じぐらいのコストアップになります。海外製の一番安い割り箸で、一膳1円以下ぐらい。

 現在、年間180億膳ほど割り箸を消費しているので、お店の売価、5円出してもらえれば、180億×5円=900億円という国産材割り箸市場ができます(今、国産材率多くて3%ぐらいなので)。
 ところで皆さん、日本の”林産物”の市場っていくらぐらいかご存知です?

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H28年度で、4662億円です。グラフよく見てほしいのですが、林産物には木材だけでなく、栽培きのこの売上も含まれています。その比率おおよそ同じなんですね。日本全国で生産される木材の売上と、皆さん良くご存知の”ホクト”や”雪国まいたけ”が工場で生産するきのこ類の売上は同じ。
 木材の売上は丸太の価格なのでそれが製材されて色々な製品に変わっていった場合はもっと値段は上がっていきますけど。
 丸太が製材されて、”原木から製品”になると値段はおよそ5倍ほどになります。

 日本で今一番割り箸を生産している工場でも年間2億膳ほどです。他はかなり規模が小さくなります。国産材割り箸の現在のシェア、3%ほどを国内で製造しているメーカーで供給するのが精いっぱいの状況です。
 つまり、割り箸を国産材にシフトするということは、新たに割り箸工場が必要になるということです。そうしないと安定供給できません。
  一番大きな工場で2億膳です。その規模の工場を作ったとして、180÷2=90の工場が必要となります。どこかにもっと規模の大きな工場を作ればいいという考えもありますが、木材というのは、重くてかさ張るわりに単価が安い原材料なんです。なので遠くへ運べば運ぶほどコストがアップします。
 なので、私は90工場を各都道府県に平均2個ずつ作る(大阪や東京にはいらないですけど)。なるべく木材生産の現場に近いところに作る。
 年間2億膳×5円=10億円(市場価格)の売上のある工場が山村に90か所作れます。
 国産割り箸にシフトするという動きが出てくると、森林資源がある山村に
まんべんなく900億円というお金が落ちる仕組みを作ることができるようになるんです。
 これ、荒唐無稽な話でしょうか。
 循環可能な社会の実現、今世界はSDGsの実現に向けておおきく舵を切っています。割り箸を国産材割り箸にシフトするということは、SDGs実現に大きく寄与します。
 
 続きはその4に。 

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