【雑記】第10回 アイドル楽曲大賞 投票候補曲紹介(メジャー部門)

 更新が長らく滞ってしまいましたが、久しぶりに書きたくなったので、この話題から。さあ、この季節がやってきましたね!!(全然やって来てない、3ヶ月ぐらい早い)

 というわけで、例年どおりならば、12月の半ばぐらいに投票が始まる「アイドル楽曲大賞」の投票候補を現時点で列挙していきます。投票できるのは、「メジャー部門 5曲」「地方・インディーズ部門 5曲」「アルバム部門 3枚」とあるので、それぞれ分割して記事を書いていきます。――ちなみに、投票候補なので投票可能数を少々上回ることはご了承ください。

5位:拝啓、貴方様 / =LOVE 野口衣織

 アルバム収録曲で、フルメンではなく個人極。ちょっと捻くれた選出だとは思う。=LOVEも好きな曲は、結構聴いているし、フルメンバーで歌っているものだと「24/7」も素晴らしいのだが、私的には歌謡曲のエッセンスがふんだんに盛り込まれたこちらを投票候補に。

 とにかく終始、こぶしの利いた力強く艶やかな歌唱が、楽曲を引っ張っており、ラスサビ前の「不幸になれ、永遠に」というアイドルソングらしからぬフレーズの”がなり”には、鳥肌が立った。思えば、前回の第9回のときもメジャー部門第5位には、「≠ME 冨田菜々風 / 空白の花」を入れてましたし、選曲センスが変わっていないなあなんて。

4位:Out of the blue / 乃木坂46

 正直、すごく無難だと思う。でも入れざるを得ないほどの名曲。畳みかけるようなストリングスから跳ねるようなリズムのディスコサウンドに変わるイントロでのっけから楽曲に引きこまれていく。歌詞は、きっちりとした文章で綴られていくものの、一切字余りを感じさせることなく、完璧に音ハメがされていて非常に心地良い。そして多幸感溢れるサビのメロディーラインを聞く頃には、もう虜になってしまう。

 私は、所謂、坂道系の多人数グループでよくある声楽的なボーカルには食指が動かなかったのだが(透色ドロップ等、例外は多数)、この曲はかなり声楽的なボーカルが、楽曲のいいアクセントになっているように感じる。

 あまり系統が偏るのも良くないと思い、投票候補からいくつか秋元さんグループの楽曲を敢えて外したのだが、今年は本当に秋元さんグループからとんでもない名曲が出まくっているので、+αで纏めて紹介することにする。気分が変わったら、ちゃっかり投票しているかもしれない(笑)。

3位:SUNDAY MORNING / Pimm's

  私はPimm'sのバラードに本当に弱い。第9回でも美しいピアノラインとファルセットを多用した「BOY MEETS GIRL」に思わず唸ったものだが(1位投票しました)、今年は力強いギターとボーカルで攻めてきた。曲調が、00年台のロックバラードといった具合。私は00年台、ちょうど一番音楽を聞いていた高校時代にあたるので、物凄くツボだった。間奏では、サビのメロディをなぞるようなフレーズが入り、そこからサビ→メロ→サビ(1フレーズのみ)と進んでいくラストの曲展開は、凄まじくドラマチックなので、酔いしれること間違いなし。

2位:ヒヤシンス / 22/7

 正直、これと1位の曲は、マジでいつひっくり返るか分からない。一回目聞いて「凄い」と思ったところももちろんあるが、聞き込むうちにさらに深みにはまっていく底なし沼のような楽曲だ。

 ナナニジこと、22/7(ナナブンノニジュウニ)は、声優グループであることもあって、台詞パートをアクセントとして挿入する楽曲が多い(「ポニーテールは振り向かせない」、「風は吹いてるか?」等)。しかしこの楽曲は、サビが丸ごと「Flower......」、「Memories……」等ワンフレーズのみのコーラス+台詞で構成され、さらにメンバー10人全員に台詞の割り当てがあるという異色のものとなっている。台詞パートは、ナナニジの楽曲において最も”生モノ”感が強く、ライブのたびに違う感情の込め方でまったく別のテイストになる。故にこの楽曲のライブでの化け様は凄まじく、感情をこれでもかと揺さぶられる。今のところ、ライブで聞いたら確定で泣いてしまう曲なので、いつか配信ではなく生のライブを見ることができたら、そしてこの曲がきたら、きっと私は大変なことになっていると思う(笑)。

1位:あやふわアスタリスク / DIALOGUE+

  投票候補の中では、リリースが最も古いが、やっぱりどんな楽曲がリリースされても不動の1位だった。余談だがDIALOGUE+は、9月に入るや否や、化け物みたいなアルバムを出してきたので、ちょっと気持ちが揺らいだ。アルバム収録曲の「謎解きはキスのあとで」が良すぎる。

 この楽曲の魅力は、なんといっても1コーラス目と、2コーラス目の変化だろう。1コーラス目は、ゆったりとしたミディアムナンバーで、演奏もごくシンプルなもの。サビに入って特徴的なシンセのフレーズが入るものの、大人しいイメージにとどまる。しかし、サビが終わった瞬間に、ギターが斬り込みを仕掛けてきて、2コーラス目では曲の雰囲気が一変する。ギターが縦横無尽に暴れまわる中、1コーラスではA→B→サビサビと王道な流れだったのが、A→C→B→サビと変則的になり、間髪入れずにD→サビ’と展開させてくる。この最後のサビ’にAメロのフレーズが挟み込まれてエモが爆発する流れが非常に心地良い。一言でいうと、「曲が盛り上がるにつれて1コーラス目の王道の流れが崩れていく」という流れなのだが、この崩し方がいくらなんでも上手すぎる。盛大に崩しておいて、最後はAメロに落ち着くところも、ニクい。本当にニクい。ここまで唸らされる曲構成にはそうそう出会えないと思う。

+α:もしかしたら投票するかもしれない楽曲たち

瞳キラキラ / オレトクナイン from ラストアイドル

 「Out of the blue / 乃木坂46」と双璧を成すぐらいの今年一番のシティポップだと思う。こちらも音ハメが非常に心地よく、サビの後に間髪入れず繋がれるもうひとつのサビと言ってもいいメロが気持ち良すぎる。

アイスちょうだい / ザ・コインロッカーズ

 どこか懐かしいテイストの中毒性高めのアイドルソング。ちょっと00年台の香りがする。特に間奏のギターがいい意味で古臭くてかっこいい。あと楽曲とは全く関係ないが、MVに出演している”レンタルなんもしない人”が、「人の金で焼き肉食べたい」を思い出させる(笑)。

僕はこの海を眺めてる / 瀬戸内PR部隊 from STU48

 正直、アイドルで一番真っ向からのフォークサウンドをしているのがSTU48だと思う。フォークを取り入れた楽曲は数あれど、中々アコギをじゃかじゃか弾き鳴らしながら語るサウンドを真正直にやったものにはならず、どうしても小奇麗にまとまってしまう。ところがこの楽曲は、ひょっとしたら泉谷しげるが弾き語りで歌っていても何ら違和感がないくらいのものかもしれない(流石にそれはないか?(笑))。――でもそれくらい、弾き語りに合っていて、良い意味で音ハメが甘い。このテイストがぴったりとハマるのがSTU48の最大の魅力だと個人的に思っている。

 あと、櫻坂46の「思ったよりも寂しくない」、乃木坂46の「ごめんねFingers crossed」等、今年は秋元康 氏の手がけるグループ(投票候補に入れた22/7もそう)から、とにかく名曲がバンバン出ている。そういえば、日向坂46の個人PV曲が、「水色、美玖色」を始めとして実験的かつ前衛的でサウンドが非常に面白いものばかりだったのだが、投票候補になるのだろうか?

 秋元康 氏が関わっているグループ以外でももちろん良曲が沢山出ている。さっしー(指原莉乃)曰く「マクロス」とのこと、≠ME「薄明光線」。虹のコンキスタドール「Luv Unbalance」、真っ白なキャンバス「オーバーセンシティブ」等は、是非ともおさえておきたいところだろう。

 次回は、こちらも波乱の「インディーズ・地方部門」の投票候補を紹介していく。

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