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Column ウインブライトがGⅠ馬相手に連覇できた理由【中山記念】

ウインブライト、日本のGⅠでは凡走でしたが、海外に行けばQE2世Cで1着、香港カップで1着と実績ある馬。そして中山記念2連覇をしています。

今日はウインブライトを例に、中山記念で好走するヒントを探りたいと思います。

まずウインブライトの得意コースは小回りの中山。小回りでの成績をざっと挙げると――

2017年11月 福島記念 1着 道中3番手付近、内枠とハンデと接戦だったが3歳で古馬に勝利。
2018年1月 中山金杯 2着 道中2,3番手のワンツーで接戦。

2018年2月 中山記念 1着 
この時のGⅠ馬はアエロリット、ヴィブロス、ペルシアンナイト。10頭立てだがマルターズアポジー逃げとアエロリット先行で5F59.2sとペースが流れる。4番手追走するウインブライトが最後の坂で逃げ馬をかわして先着。

2019年1月 中山金杯 1着 道中は7-9番手の中団。向こう正面でステイフーリッシュとタイムフライヤーの捲りがあったが、それに惑わされず自分のペースで追走。最後の直線で上がり3F34.9sの末脚で逃げるタニノフランケルを差し切ってゴール。トップハンデ58kgもなんのそのだった。

2019年2月 中山記念 1着
11頭立て、相手のGⅠ馬はラッキーライラック、ステルヴィオ、スワーヴリチャード、エポカドーロ、ディアドラ。
序盤、マルターズアポジーの暴走で後続を大きく離す。最後の直線入り口でラッキーライラックがかわすが、4番手追走のウインブライトが急坂なんのそのの末脚で駆け抜けて連覇。

ウインブライトの生涯中山の成績は(5-2-0-2)。中山巧者すぎる…!
馬券外の2戦はオールカマーで距離が長すぎたのと2020年の中山記念で、松岡正海がケガでミナリク騎手に乗り替わった時。

こう書くと松岡正海がすごいのかウインブライトがすごいのか、でもこの人馬で以外勝てるイメージが湧かない。それぐらい最強コンビだってこと。

話が逸れましたが、GⅠ馬相手にあれだけやれたウインブライト。大阪杯とかは凡走でしたが、この中山1800mの舞台ってだけで、特殊なコースと言えませんか?

逃げたマルターズアポジー、2番手になったアエロリットは前残りで馬券になってますし、ラッキーライラックは2,3番手から残り800mで仕掛けを開始、最後の直線1番手で2年連続2着に残しています。
また上がり最速を繰り出した差し馬たちは、4コーナーで8番手以降、ですが全く届かず掲示板すら外してます。

逃げ馬が作る展開にもよりますが、小頭数ですらペースが流れるのが中山1800m。近年、マルターズアポジーやパンサラッサの大逃げがありますが、そうでなくても前半1000mは60秒を切ります。しかもそこから下り坂でペースは上がる一方。バテない限り前は止まらないので、3コーナーあたりから前目に付ける、ギアチェンジしない限り、前を捕まえることはできません。結局、ロンスパ性能を持っている馬が好走するレースになります。
あとは先行力が必要。もう一つ、前半の速いペースを経験しているか、これ結構大事です。中山1800mは末脚に頼れません。


最終印は土曜日に!


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