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ロゴがなくても。

随分と昔の話ですが、CELINEのトリオというバッグが欲しくてたまらなかったことがありました。

パッと見は1つのバッグに見えますが
トリオという名の通り、

実は3つのバッグが連なっているというもの。

某海外セレブがカッコよく持っていた姿に憧れて頭の中はCELINEのトリオ一色。

いても立っても居られずに、私はCELINEで実物を見て購入するか否かを考えることにしたのです。

実物もしっかり可愛かった。

さすがハイブランドの皮の手触りと、しっかりと重厚感のあるチャック。色のバリエーションはかなり選択肢があったと記憶してます。


ただ、手に取って気になった点が1つ。
バッグのこのロゴの部分。


印字、なんですよ。

ここが、使っていくうちにだんだんと擦れていつか消えてしまうのではないだろうか。ということが気になってしようがありませんでした。

以前使っていたバッグも、ロゴの部分が同じ加工されてあって、擦れて文字がカッスカスになりで読み取れないほどになっていたことを思い出し、

店員さんに不躾ながらも「ここのロゴが擦れて消える心配ってありますか?」と質問したのです。



そのときの店員さんの回答が、
何年も経った今でも印象に残っていて。

「確かにこちらは、長年の経年劣化によりロゴの加工が剥がれる可能性もあると思います。

しかし、CELINEではこのロゴが消えたとしても品質やデザインに自信があるので極端な話、ロゴ消えてもいいと考えているんです。」

(昔すぎて全くのこの通りの言葉ではなかったと思いますが、おおかたこんな回答でした。)


なんか、
この一言が自分の中にとても響いていて。


このロゴが消えることに対しての不安。


私の場合、
この不安の意味は品質の善し悪しよりも、

皆からこのバッグを
どこで買ったか分かった方がいいから。
…という理由からくるものだったなと思うのです。


商品を買うことで
"ブランド物を持っている自分"よりも、

"このデザインを選んだ自分"に
自信を持って欲しいという
CELINEの気合いが伝わってきて。

なんと浅はかな自分…!

と店内で猛烈に反省した思い出と、
素敵な商品を選んだ自分のセンスが"ブランド"になるべきだと、CELINEから諭されたこの経験を今日、ふと思い出しました。





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