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エッ!明日は早帰りっ!? 呟10

次男の寝かしつけ。

時間と心に余裕があったので、少し長めの『フランダースの犬』を読むことにした。

おじいさんと一緒にミルク売りを生業とする少年ネルロ。犬のパトラッシュと一緒に元気に働くが、お金持ちの友達アロアの父に放火の疑いをかけられる辺りから雲行きが怪しくなる。おじいさんは亡くなり、生活は苦しくなり、家賃を払えず家を追い出される。吹雪の中歩いていると財布を拾う。それはアロアの父のもの。

「盗めばいいじゃん!」

それまで話を静かに聞いていた次男が突然、声高に言い放った。

「いやいや、それドロボウだよ。」

次男を諌める私。そして物語はラストへ。ネルロは財布を返す時にアロアに、パトラッシュに何か食べさせてあげてと頼むと自分は教会へ向かう。

そこでずっと見たかったルーベンスの絵を観ながら、あとを追いかけてきたパトラッシュと一緒に天国へ旅立った.......。

「バッドエンドじゃん!!」

寝かしつけに読んだつもりが、次男は興奮状態。いやまず、バッドエンドって言葉どこで覚えた?

次男「だから、パトラッシュと一緒になんか食べさせてもらえばよかったじゃん?」

私「いやそうかもしれないけど、そうはできないよ」

次男「なんで?死ぬんだよ?」

いや、だけど、それがネルロの美学っていうかさ......。私はシドロモドロになってしまい、あまつさえ、なんでネルロはアロアん家で何か食べさせてもらわなかっだんだろうとか、次男の言う通りな気さえしてきた。

そして次男の「死ぬんだよ?」って言葉に軽く驚きを覚えた。食べないと死ぬ。死ぬよりは食べたほうがマシ。

死って概念が、5歳の次男にもうあるのかもしれない。それを植え付けたのは、多分YouTubeかゲームなんだろうけどw。

まあ、暗い世の中だけど、死ぬよりはマシ、の精神でこの先、次男には生き抜いていって欲しいかな。



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