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傘の屋外耐風試験を実施しました

2024年向けの新商品で、耐風性の高い傘を発売予定です。
新商品発売に向け、耐風試験を実施しました。

通常の耐風試験は風速MAX15m/秒なのですが、今回開発中の商品は「もっと耐風性が高いであろう」との前提から風速MAX30m/秒レベルまで出る設備の場所まで行ってきました。


風速30m/秒の風とは

風速30m/秒とはどれくらいの風かと言うと、暴風警報レベルの風であり、かなり強めの台風と同等のレベルです。
*地方により暴風警報の発令基準値は異なります。

<参考>
ちなみに風の強さは以下のように分類されています。

・やや強い風(平均風速10~15m/秒)
・強い風(平均風速15~20m/秒)
・非常に強い風(平均風速20~30m/秒)
・猛烈な風(平均風速30m/秒以上)

気象庁「風の強さ(予報用語)」


傘の耐風試験方法

耐風の試験は明確なJIS規格はなく、依頼者によって決定していきます。
今回検査会社さんにお願いしたのは、要件は以下の通りです。

  • 傘は0度、180度の2種で固定

  • 風の強さは30m/秒まで上げ1分間保持

  • 試験後、傘骨や縫製にき裂・破損などの異常がないかを目視と開閉操作にて確認する

180度で固定


風速30m/秒に耐えている傘


誤解がないように

耐風試験は設備の関係上、風の強さは徐々にしか上がっていきません。
ですので、突風のような風、巻き上がるような風の再現は難しく、そういった風の試験ではないということをご理解いただきたいです。

あくまでも一定レベル以上の風に強いことを客観的に証明することが目的です。
実際の台風などの強風下では、傘をさすこと自体が危険となる場合があり、状況に応じてレインコートなどをご利用ください。


風による傘骨の折れを防ぐには

風に強い傘でも、骨が折れてしまう場合があります。
骨折れを防ぐには、傘の持ち方で大きく影響する場合があります。

  • 傘がブレないうようにシャフトを両手でしっかりと持つ

  • 傘の先端を風上に向けて持つ

天候状況によりますが、上記2点がポイントだと思います。
風のない日は傘のハンドル部分を持てばいいですが、風の強い日は「傘がブレないうようにシャフトを両手でしっかりと持つ」ことが大切です。
傘がブレると不安定になり、裏返りやすくなります。

「傘の先端を風上に向けて持つ」これはなかなか難しいです。
自然の傘は上下左右から風が吹き、また巻き上がるような風には対処が難しいのが実情だと思います。
傘が裏返りにくいように持つことを意識するとよいと思います。


耐風性の高い傘の新商品は2024年夏頃までにはローンチ予定です。

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