UQモバイルではギガが減らない

この4月に前のキャリア(大手3キャリアの一つ)の契約更新月が来て、UQモバイルに切り替えた。

元のキャリアでは7GB分のパケット通信が含まれるプランだったのだけど、月末には使い切るかその直前という月が続いた。キャリアからはギガモンスター (Softbank)やスーパーデジラ(au)、ウルトラパック(ドコモ)と各社相次いで導入した大容量データ通信プランへの切替のお勧めが届く。でも、僕自身はそれほどデータ通信を使ってる気はしてなかった。

試しに残通信量がわずかになった月末、モバイル通信をオフにして、アプリケーションを無線LANだけで使う生活をしてみたが、それほど不便を感じなかった。つまりもともと普段はあまりアプリケーションを使っていなかったということだ。モバイルデータ通信の大半はバックグラウンド処理で使われてたんだろう。そうした処理なら、通信に時間がかかってゆっくりになっても次に見るときまでに終わっててくれれば使い勝手は一緒だ。

だったら、普段は最初(月初)から低速で通信し、必要な時だけ本来の通信速度が出る方がいい。つまり、僕に必要なのは大容量データ通信プランによる“追加のギガ”ではなく、必要な時以外は“無料のメガ”に通信速度を制限して“有限のギガ”の消費を抑えられる仕組み、低速モードのサービスだろう。

そう思い、簡単に各社の低速モードの評判を見比べ、UQモバイルにMNPで切り替えた。前キャリアでの通信量を考えて、3GB+ボーナス3GBの6GB分パケット通信が含まれるプランを選択。普段は低速の「節約モード」にしておいて、いますぐ乗る電車をGoogleマップを調べたいなど、必要な時に高速モードに切り替えるようにした。月末に見ると、まったく高速データ通信量を消費してない。“ギガ”が減ってない。

僕の使い方には、低速モードが実用的な格安SIMがあってたみたいだ。むしろ、基本1GB+ボーナス1GBの計2GB分のプランでも足りたかもしれない。この「合っている使い方であれば通信料が大きく減る」ということが強みだとUQモバイルは自覚していると思う。そう思わされるのは、iPhoneウィジェットの作りだ。

アプリはそれなりに多機能なのだけど、ウィジェットは見ての通り、モード切替とデータ残量の表示しかない。例えば、今月の通信料の表示とか、留守電の呼び出しとか、そういったものは一切ない。ウィジェットの空間は、言ってみれば「一等地」だ。UQモバイルは、自分たちのユーザーがそこに欲しいのは、モード切替とデータ残量だと考えている。つまり、自分たちのコアバリューは「ギガの節約」だと割り切っている。

個人的には、大手3キャリアのサービスは、「全部入り」で「横並び」感を覚える。前述した上に大容量データ通信プランはまだしも、通信と通話という彼らのコア領域でのサービスだし社会の要請なのかもしれない。でもソフトバンクが「SUPER FRIDAY」を始め、auが「三太郎の日」で追随し、ドコモも「ハピチャン」で並んだのはどうだろう。これは通信と通話に関係なく、一社が始めたから残る二社も続いた、くらいの理由しか思いつかなかった。そうして足し算を続けてきた結果としての全部入り、横並びのような気がする。

UQモバイルには、いろんなサービスがない。たとえばショートメッセージすら、auユーザーやUQユーザに送る時でも有料。いろんなサービスを引き算していき、最後に尖らせたコアバリューが「潤沢にギガを足す」大容量データ通信プランとは真逆の「使うギガを減らす」引き算のサービスというのはちょっとおもしろい。そしてその価値は分かりやすい。

そんなわけで、大きな変化がない限り、この先2年間はUQモバイルを使っていくと思う。彼らの価値訴求は分かりやすかったし、その中身は僕に合ってた。もし大手3キャリアが「全部入りでどういう使い方でも最安の単一プラン」で横並びして、格安SIM、MVNOを正面から圧しつぶすくらいのことをできたなら話は別だけど。

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塚本 牧生

技術手帳

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