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週刊少年漫画誌は高くなっている?

ふと最近、少年コミックの価格もずいぶん上がっている気がするなと思いました。物価が変わったり消費税が入ったりと色々あったけど、それにしても少し割高感がないか、と。

確認してみた実際の数字で話しましょう。例えばジャンプコミックの価格は、1991年の390円から2018年現在475円になっていました。ジャンプ本誌の価格は180円から270円へ。ジャンプに限らず、三大少年誌はだいたいこんな感じです。この1991年から2018年の物価上昇は1.065倍に留まります。さらに消費税10%の導入があり、トータル17%増であれば値上がり幅は物価並。実質的に価格感キープとなります。でもコミックスは約22%ともう少し、そして本誌は50%ともっと値上がりしていて、平たく言えば割高になってる感じがします。

ふと連想したのは、販売数量減に値上げで対応しているように見える煙草のことでした。煙草は'91年の男性喫煙率61.2%から'18年には27.8%と半減し、この間に平均価格を200円代前半から400円代後半へほぼ倍にしました。ジャンプは'95年に歴代最高発行部数653万部を記録、現在は175万部ほどと約1/4に減らした一方で価格は1.5倍ですから、まだがんばって価格を維持しているのかもしれません。それでも、大人にとっての煙草一箱200円今日の値上げと、子供にとっての雑誌一冊90円の値上げ、どちらが大きいのかはわかりません。

煙草はすでに社会環境が悪く、もう販売減が値上げにつながり値上げが販売減を加速するスパイラルを受け入れ、回し切るぐらいの覚悟なのではないかな、と思います。それを刈り取り切ってしまうまでの猶予期間中に、ハームレスを標榜する電子加熱式煙草や、さらに次世代製品を開発投入しての移行に賭けているのかもしれません。でも少年漫画のこの状況はどうなのでしょう。スパイラルではない?スパイラルだけど受け入れている?それともスパイラルに抉られている?

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