年収1,000万円でもニューヨークではリア充になれない?でもそれなら東京でもリア充になれない。

年収1000万円でもニューヨークではリア充になれない? | BUSINESS INSIDER JAPAN」。ああ、よく聞く話だなと思ったのだけど、そこで挙げられている数字を見て、あれっと思った。まず挙げられているのは、牛乳価格、ジムの月会費、そしてディナー費用。この辺りは直感的に相場がわかると思うけど、これって東京と変わらなくない?

例えば、1ガロン(約3.8リットル)の牛乳の価格は、全米平均では約3.5ドルだが、ニューヨークでは4.53ドル。その他の支出でみると、ニューヨークでジムに通うなら、月会費の平均額は100ドル、近所のパブでちょっとしたディナーを食べると、2人で平均57ドル、男性の散髪は、平均26ドル。

西友のプライベートブランド牛乳は1リットルで175円、3.8リットルなら665円。プールやスタジオをそろえたフルサービスのジムであるティップネス新宿の店舗会員が月会費13,000円~14,000円。ちなみに同社のマシントレーニング限定の小型店FASTGYM 24は両国店で月会費7,200円。近所のバルでちょっとしたディナーを食べれば、せんべろの町、赤羽でも1人3,000円、2人で6,000円ぐらいだと思うし、男性の散髪は1,000円カットもあるけど、昔ながらのフルサービスの理容店だと赤羽のサンロードなら3,500円だ。

じゃあほかの数字も、東京相場を調べながら比較していこう。

公共交通の定期代は、1カ月121ドル。これは世界50都市の中で5番目に高額。消費税は、ニューヨーク市税が4.5%、州税が4%。合わせて8.5%。

はたらく未来研究所の調査によれば、通勤の際に使用している公共機関
の定期券の1ヶ月の総額は、15,170.8円。消費税はもちろんみんな知っての通り8%で、今度10%に上がる。

ニューヨーク都市圏での平均的な住宅価格、40万3900ドルで購入できる住宅の選択肢は限られたものとなる。

リクルート住まいカンパニーの調査によれば、2017年のマンション購入平均価格は5,452万円。

金融情報サイトのInvestopediaによると、ニューヨークのアパートの平均的な家賃は、月3,667ドル。マンハッタンでは、ワンルームの家賃は平均2550ドル。ちなみにマンハッタンのアパートの平均的な広さは約65平方メートル。

平成25年住宅・土地統計調査によれば、関東大都市圏の家賃・間賃(共益費・管理費含む)は1畳あたり4,413円。65平方メートルだと35.6畳になり、15万7,257円程になる。賃貸家賃相場だけは、彼の地ではこちらの二倍ぐらいになる様子。シリコンバレー近辺も賃貸相場がものすごいと聞く。ご同情申し上げる。でもほかの物価は東京と変わらない気がする。

ニューヨーカーの約30%が、10万ドル(約1100万円)以上の年収を稼いでいる。

そして2018年の賃金構造基本統計調査都道府県別で見ると、東京の平均年収は622.3万円ぐらいと県別でみれば非常に大きいけど、1,000万円には遠く届かない。年収1,000万円を超える人は、平成29年の調査結果で日本の4.5%。東京ではどれぐらいだろう。30%もいるだろうか?あまりそうは思えないけど。

はっきりしてるのは、リア充の条件がお金で買えるもので、年収1,000万でも「ニューヨークではリア充になれない」としたら、「東京でもリア充になれない」ことだ。実は、例えば「マーサー 『2018年世界生計費調査‐都市ランキング』」を見ると「海外駐在員にとって最も物価が高い都市」ランキングでニューヨークは13位だが、東京は香港に次ぐ堂々の2位に入っている。末尾にある価格比較で個別にみても、ニューヨークの方が高いのは家賃で、あとはいい勝負だ。

IT界隈にいると「ニューヨークやシリコンバレーは給与が高いけど物価も高いから」みたいな話をよく聞くので、つい忘れがちになる。でも、物価だけなら東京も負けてないらしいよ。給与は知らないけど。

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