司凍季/推理作家

本格推理、ノンフィクション他いろいろ書いております作家です。 著書に『からくり人形は五…

司凍季/推理作家

本格推理、ノンフィクション他いろいろ書いております作家です。 著書に『からくり人形は五度笑う』(講談社)、『毒のある果実』(角川書店)、『屍蝶の沼』(光文社)、『椰子の血』(原書房)など。

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最近の記事

【医療機器リベート】「慈恵医大」医師の実名を晒す! グローバスメディカル事件

医療関連のビッグニュースが飛び込んできた。 2020年11月末から朝日デジタルで連載されたもの。 「医療機器納入、医師側にリベート 20人超に計1億円」 「医療機器リベート、慈恵医大医師2人も受領 本格調査へ」 「米医療機器メーカーからリベート 岡山済生会病院医師、懲戒解雇へ」 「医療機器メーカー、値引きで賄賂捻出か 三重大病院汚職」 この他にも「医療機器リベート」でググると多数の記事が見られる。 記事の中で「慈恵医大医師」の実名は明かされていない。処分についても

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    • 【医療ノンフィクション】疑惑のカルテ① 失明と『ガスライティング』の恐怖

      医療過誤で、左目の視力を失った。 当該病院である「大分整形外科病院」は当然ながら責任を認めようとしない。 事故を連絡すると連日、主治医M医師から、 「看護師の証言」 「放射線技師の証言」 といった内容のメールが送られてきた。 すべてが嘘のデタラメだった。 「あなたは嘘をついていると、看護師もレントゲン技師も言っている」 という虚偽の情報で、集団でターゲットを責め続けて精神的に参らせる、いわゆる ✅【ガスライティング】と呼ばれる手法を使ってきた。 「目が見えないから

      • OpenSeaで余ったWETHをJPYCに替えてImpermaxで増やす方法

        OpenSeaのNFTマーケットで売買すると、中途半端に余るWETH。 WETHを簡単にJPYCに交換して、DeFiで増やす方法のご紹介です。 今回はImpermax Finance(以下Impermax)を使いますが、APRは毎日変わりますので、日々リサーチして、一番効率の良いところに入れるようにしています。 さて、ある日の私のメタマスクです。 ↓ Maticに$34.91分のWETHが余っています。当分買いたいNFTもないし、半端な額ではね。。。ETHが下がってい

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        • 狩撫麻礼との邂逅・・・追悼

          19歳の時、所属していた文芸サークルで、20枚くらいの短編を制作する課題が出た。その時まで小説など書いたこともなく、実は書く気もなかった。 ともあれ原稿用紙を買ってきて、23枚書いて提出した。たぶん自分でガリ版刷りしたと思う。サークルメンバーに配った。 その晩、私のアパートに1本の電話がかかってきた。 電話の相手はMさんーー後の漫画原作者、狩撫麻礼だった。 口下手な彼はいきなり、 「あなたの小説が一番素晴らしい。将来プロの小説家になると僕は思うね」 と言った。

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        • 【医療ノンフィクション】疑惑のカルテ
          4本
        • 【医療の闇を暴く!】
          0本
        • ザ・医療犯罪
          18本
        • 日本伝統療法体験記
          0本
        • 【医療ノンフィクション】洗脳病院
          5本
        • わが郷愁の『南海コレクション』
          2本

        記事

          【日本伝統療法】体験記~病院に行かずに関節痛を治す!

          【日本伝統療法】とは患部にのみ対症する西洋医学とは異なり「根本の原因」をつきとめ「原因から治す」日本に古くから伝わる手技療法である。 痛みはもちろんのことストレス、不安、不眠などメンタル面の不調にも絶大な効果がある。 2月から股関節辺りに痛みが走るようになった。 通常は整形外科に行く。 しかし大分整形外科病院での事故の後、医者と病院は信用できない。 参ったなあ、と思っているうちに痛みはじょじょに増し、しかたなく近くの病院を3軒まわった。 「痛み止めの薬」が1軒。

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          【日本伝統療法】体験記~病院に行かずに関節痛を治す!

          【随筆】お茶漬け屋のみっちゃん

          みっちゃんは小学校4年生の時のクラスメートで、一番の仲良しだった。 転校生で、なぜかすぐ隣の小学校から転入してきた。小柄だけど、とても可愛い顔立ちの女の子だった。私と同じ一人っ子。お父さんがとても可愛がっていた。 みっちゃんの家は「お茶漬け屋」だった。

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          【随筆】お茶漬け屋のみっちゃん

          疑惑のカルテ 26 嘘つきは医者のはじまり

          11月15日。 最後の診察から、一年が経った。 まさに、地獄の底を這い回るような一年。 そしてそれはこの先も続くのだ。 医療過誤に遭ったら、人生終わり。 患者の責任ではない。あるはずもない。 でも、患者の責任にされる。 医者当人はもちろん、周りの人間からも、「甘いからそんな目に遭う」「ナメられてる」と集中攻撃。 挙げ句、「私まで巻き込まないで」と、迷惑そうに去っていく。親族すら。 むろん全然かまわない。そういうヤツだと本性がわかるくらいのもの。サヨナラでけっこう

          疑惑のカルテ 26 嘘つきは医者のはじまり

          【随筆】「新宿ホーキ星」の頃

          私と「底辺女性史」との関係を語っておこう。 底辺女性史、と言っても、今になってそういう名称になっているのであり、当時はそういう歴史を勉強する女性たちをふくめて、「女性解放運動」と言った。 私より少し前の世代だと、「ウーマンリブ」通称「リブ」と呼ばれた活動だ。 いや、それ以前にも、戦争直後には「女性参政権運動」、その前には、「青踏」の運動があった。つまりは「女性の権利」を主張、獲得するための活動である。フェミニズム、女性学とも言う。   私は、自らその世界に飛び込んだ訳

          【随筆】「新宿ホーキ星」の頃

          【疑惑のカルテ Ⅰ】⑫政治献金

          高市早苗氏の政治献金が話題になっている。 何を今さらの感。 ロッキード事件からすれば子供の小遣い。  さて、同じく新大臣の「政治献金報告書」がこちら。 衛藤晟一議員の平成29年度分、収支報告書。 なぜここに出すかと言うと、大分県内の個人病院がズラリと献金名簿に並ぶ、つまりは衛藤議員に政治献金しているからである。  問題の病院は最高額を献金している。 通常1万円のところ、4倍の4万円を毎月献金。 過去もずっと献金しているから、合計すればかなりの金額になる。 むろん

          【疑惑のカルテ Ⅰ】⑫政治献金

          【ブラック医療・資料編】よくも騙したな!!

          私が読んで参考になった、医療過誤、不正請求、医療詐欺、医療殺人など、【医療犯罪】関連の書籍を紹介します。当然ながら、患者寄りの本です。 すべてにAmazonへのリンクが貼ってあります。すぐお求めになれます。 Audibleでの「聴く読書」もオススメです。                         (2022/2/28加筆) ↓ ドラマです。ぜひご覧ください!

          【ブラック医療・資料編】よくも騙したな!!

          【疑惑のカルテ Ⅰ】②復讐のシナリオ

          主治医のY先生はとてもいい先生だ。 そう、ミスを犯すまでは。  もう40年も前に、私は故郷佐伯市にあった南海病院の緒方元院長にお世話になっていた。(note連載『わが郷愁の南海コレクション』参照) その緒方先生以来、実に40年ぶりに出会えた「いい先生」だった。 いつもニコニコして愛想がよく、明るい。よく笑い、素人の質問にもちゃんと答えてくれる。加えて男前だから、女性患者に絶大な人気を誇る。病院の花形ドクター。トップセールスマン。初診は予約申し込みをしてから3週間待ち。

          【疑惑のカルテ Ⅰ】②復讐のシナリオ

          【随筆】わが郷愁の「南海コレクション」 ⑩

          『南海コレクション』のコレクター Dr.緒方保之氏の肖像  2019年6月7日~8月6日まで、大分県立美術館OPAMで開催の『エコパリと竹展』会場に貼られた案内。  前副館長の加藤康彦氏が、南海コレクション図録のために書き下ろした文章が掲げられました。      終わりに  OPAMコレクション展示室に貼られた、上の案内を見つけた瞬間、私は嗚咽を抑えることができなかった。  日曜夜の会場、その日は近くで花火大会が開催ということもあり、観覧者は私一人。  長いこと、

          【随筆】わが郷愁の「南海コレクション」 ⑩

          【随筆】わが郷愁の「南海コレクション」 ⑨

          「火のような人」 『南海コレクション』のコレクターである緒方保之院長を知る人が、先生の印象を表現する時に、必ず使う言葉だ。  まさに「火のような人」だったと、私も思う。  ただし、普段は物静かで、ダンディな紳士。  俳優の宇野重吉に、風貌も喋り方も声も、よく似ていた。  が、ひとたび怒ると、まさに烈火のごとく、である。  そういう場面に、二度遭遇した。  一度めは、直接私に関わる出来事だ。  高校生の頃から、生理痛が酷かった。大学に入ってからも治る気配はなく、

          【随筆】わが郷愁の「南海コレクション」 ⑨

          【随筆】わが郷愁の「南海コレクション」 ⑧

           とにかく「熱い人」というのが、今や日本を代表するエコール・ド・パリの蒐集家にして、私の父いわく「ヤブ医者」こと、緒方保之氏の印象である。  時は過ぎ、私は東京の大学に進学した。当時、女の子の入る学部と言えば、文学部と決まっており、何の疑いもなく日本文学科を選んだ。  誰も反対しなかった。  唯一人、烈火のごとく怒った人がいた。  緒方先生だ。 「何とまあ! 食っていけないじゃないか!」  いきなり、大声で嘆くように怒鳴った。  驚いた。  スタッフに対しては、火

          【随筆】わが郷愁の「南海コレクション」 ⑧

          【随筆】わが郷愁の「南海コレクション」 ⑦

           当時、南海病院の1階左手に、小さなカフェがあった。  その頃、佐伯の町にあったのは喫茶店であるが、南海病院のそれは、院長の趣味を反映し、銀座並木通りにあるような、小洒落たカフェだった。  焦げ茶色の籐のテーブルセットがいくつか、周囲に背の高い観葉植物が並んでいた記憶がある。  前にも書いたとおり、私は院内を歩き回るのを禁止されていたから、そのカフェに入ったのは一度だけ。  私の母、院長秘書のごく若い女性、緒方院長、私の四人で、一つのテーブルについた。 「今日は僕がう

          【随筆】わが郷愁の「南海コレクション」 ⑦

          【随筆】わが郷愁の「南海コレクション」 ⑥

          「ピカソが欲しいんだよね!」  いつもどおりの昼下がり。  ガラステーブルの上には、ほうじ茶とチップスターが20枚ばかりのった小皿。  カリポリ。  いつものように、私がチップスターを囓る音だけが、無音の院長室に響く。 「でも高いんだよね。こんな小さいのが、1000万以上する! 買えないねえ」  緒方院長は、足下に転がっている、ローランサンだか誰だかの、50cmくらいの油彩を指差して言う。  その時の絵は買う気がまったくなかったらしく、乱雑に重ねられていた。  

          【随筆】わが郷愁の「南海コレクション」 ⑥