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海外ビジネスから副業まで、土台になるのは「個性」

ベンチャーキャピタリストの山本康正さんへのこちらのインタビュー記事が大変おもしろかったので、シェアさせていただきます。

タイトルにある「こんまり」の米国進出のくだりも非常に興味深かったのですが、お話全体や伝えたいことの根幹にあるのは、きっとこの部分なのだろうと理解しました。

アメリカでのビジネス交流会に、日本人はほとんどいません。あるいは、会社の名前だけで勝負をしている人が多すぎます。「私はXX社の部長です」と言っていても、2年後には替わっていたりして。役職抜きのあなたは何者なのか、という話題がないんですね。そうすると、やっぱり日本人って謎だなと思われてしまいます。
もっと個性を出していいと思うんです。でもカチカチの日本の大企業だと、社員の個性よりも「お前は3年目だから昇進するかどうか」という話になりがち。もっと個性を出していける場所があれば、「日本人は1人ひとり、こんな違う奴がいるんだ」と受け取られると思います。

本当にそうなんですよね、強く共感しました。

こちらブラジルでも、日本企業とお仕事をさせていただくと、会社の名前を強調して出されることが多いと感じます。

私に対して社名を出していただく分には、そこが何をやっている会社なのか、規模がいかほどなのかというのは知識として知っていることがあるのである程度は響くのです。説明が簡単だから社名を出す、ということもあるでしょう。

ですがこれがブラジル人相手には、私に伝わるのと同じようにはまず受け取ってもらえません。そのような自己紹介を横で展開されると、歯がゆく感じることすらあります。

失礼を承知で言えば、会社の看板だけで勝負してそうな人は、そもそも心から楽しそうではありません。「会社に言われて来ています」感が雰囲気ににじみ出ています

その時は、さすがに相手に敬遠まではされないにせよ、なにせ話が進まないので、この人は何をしたいのだろうという疑問を相手に抱かせてしまい、それこそ「謎な人」「何を考えているのか分からない人」という見方をされて終わってしまいます。

たとえ誰かと交流会の場で話ができたとしても、その後継続して付き合っていけるかどうかの決め手となるのは、自身の経験や問題意識から今なぜその組織に所属しているのかが語れて、そしてその結果として「ぜひ一緒に何かをしたいのだけど、うちの会社のこういうリソースを私なら引っ張ってこれるよ」というところまで示せるかどうか、に尽きると思います。

特にブラジル人は話がノッてくると、日本人と比べて結構ざっくばらんなところまで話が進みますからね。その時は、会社の冠がよもや半分くらい外れかかっている感覚にお互いがなっていることもあり。

しかしそうした話題の交換を通じて、その人が組織の中で果たす役割も含めて何者なのかという輪郭がはっきりとしてきて、それが「あ、それならば」という次の会話を呼ぶきっかけにとなり、関係が一歩深まることになります。

要は会社名や肩書はさておき、個人的な共感と、自身が属する組織をどう動かせるかというところまでイメージさせられるかが大事、ということなのでしょう。

今、流行りの副業にしても、所属する会社の肩書もなく未知の世界に出ていくのは、海外進出とやっていることは根っこで同じです

自分がどんな立場にあっても、「もっと個性を出す」ことができるようになれば、それだけ次につながる様々な取っ掛かりを作ることができるようになる、ということなんですよね。

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