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月影太陽光発電所 発電3日目

素浪人エンジニア月影です。今日は良い天気なので、寄り道をしてから、これからの、LTspiceを用いた太陽光発電の出力性能分析がどのような物なのかを紹介していきます。
・まずは、ちょっと寄り道 
 月影は、お城づとめの最後に、太陽光設備の後詰のような爺業務をやっていたのですが、きれいな放物線をえがく快晴時の日射カーブは1年間で1~2日だったように思います。雲がない時間が長時間続くことは、非常に少ないです。
 太陽光発電では、出力性能は当然ながら日射強度に依存しますので、日射強度の測定がどのような物か、ちょっと寄り道です。
下記は、日射計測定の老舗:英弘精機さんのフォトダイオード型日射計です。(興味がある方は、英弘精機さんのH.P.で勉強できます!英弘精機さんは自社でメガソーラーも保有し、太陽光関連を業務範囲にもしています。)

 エンジニアの方々は、太陽光発電に”?”の感情をもつかたが多いのですが、原因のひとつに光計測における確度が低いことにあると、月影は思ってます。太陽からの光は、雲のみならず、大気中の水分量で、地上の日射強度が変化しますし、特に厄介なのは波長範囲内の強度が一定でなく、これをエネルギーとして測定確度を出すことを困難にしています。月影も、日射は一般的なサーモパイル型日射計(つまり受光熱で測る)と、フォトダイオード型日射計で計測していたのですが、日射変動があまりにも激しいのでサーモパイル型を使用することをすぐあきらめました。サーモパイル型は応答時間が95%応答:17秒でしたので、確度は良いのですが、数10msecで変動する日射強度計測には、使用しませんでした。フォトダイオード型は、絶対確度は低いのですが、太陽光発電の経年変化を観測するには、雲で日射が変動しても応答時間の問題がないので、日射強度測定のレファレンス計測用に使用してました。
 太陽電池モジュールメーカーがモジュールと同一セルで作成した日射強度測定用のレファレンスセル(つまり太陽電池モジュールと分光感度が同一)をソーラシミュレータでの定期校正付きで販売をしてくれると最高なのですが。。商売にならんので、JPEA(太陽光発電協会)さんが企画・販売してくれないかな~、と爺は思います。(うーむ絶対無理ですね。)

・本日のテーマ:太陽光発電のSPICEシミュレーションは有用?
 太陽電池モジュールの出力性能を電子回路シミュレーションツールで行う方法は、電子回路関係の雑誌や動画に紹介がされています。でも、シミュレーションを何に使っているのかを月影爺は見た覚えがありません。シミュレーションの応用範囲は広く、直感的に理解でき、数値計算もできます。そのうえアナログデバイセズ社が無償CAEソフト:LTspiceがあるので、華麗に手持ちPCで、職場で自宅で課題を解くことが出来る時代です。
 簡単な応用例として、(10直列+9直列)からなる太陽電池アレイの出力パターンを紹介します。下図のように電流-電圧カーブ、電力ー電圧カーブを確認し、特性数値が計算結果として表示することが容易です。

また、この時使用する太陽電池モジュールの特性モデルが必要なのですが、作成するにはノウハウとともに分析に適したモデルを用意する必要があります。太陽電池の等価回路モデルが適用できない分析もあるので、用途に応じてSPICEモデルを作成する必要もあります。順次メーカー毎に下記のようにシンボル図にモジュール型名毎の特性データを含んで、簡単に操作できる形で月影爺が用途別に作成・公開していきますので、お楽しみに!

さて、本日はまだ日が高いのですが、発電終了です。
みなさんの晩酌のおともになる内容になっていれば良いのですが。。。

・今日のひとこと
 朝、起きて池をみていたらビックリ!!
 去年、生まれたくろーい鯉のちびっこ(15cm)が2匹泳いでました。
 冬に、イタチくんにとられたかな?と思っていたら2匹生き延びました。
 m級の鯉になっても、こんどはハクビシンくんが、鯉をかついでもってい
 ってしまうので、油断はできませんが。。
 カワセミも冬は降りてきます。。。うらやましいでしょ。え、違う?

素浪人シルバーエンジニア 月影四郎と申します。幕府学問所を卒業後、仕官したお城づとめも終了し、素浪人として歩き始めました。  皆さまに楽しんでいただけたらとふと思いたち、徒然なるままにnoteデビューした次第でございます。