第12日セルシンボル説明

月影太陽光発電所 発電13日目 初級4

素浪人エンジニア月影です。朝は、発電停止し、バイク乗ってましたので、すこしバッテリー発電。。
 発電12日目は、太陽電池モジュールをセル列で構成することで、部分影でのバイパスダイオード動作をシミュレーションしました。同様の手法で、セルに逆方向性特性を付加した効果により、影セル部のホットスポット現象が計算できます。LTspiceの、『.MEASURE』コマンドを習熟されてない方も見えると想いますので、コマンドを追記した配布サンプル2を用意しましたので、影セルのホットスポット電力.ascでテストください。
 LTspiceをインストールされていない方は、発電5日目のインストール方法を確認いただき、LTspiceをセットし、ご利用ください。


・ホットスポット現象の計算手法
 ホットスポット現象は、発電10日目に説明がありますが、JISC8990 10.9.2項の、ご確認もおすすめします。この文書から、ピンとくる方は、3流エンジニアの素質があると、月影は想います。4流エンジニアだった月影は、シミュレーション結果をみるまで理解できないトホホ・エンジニアでした。。。でも、これみてピンとこなければ、あなたは5流エンジニアに格下げ ?
 まず、SHARP製NU-65K5Hのホット・スポット電力のシミュレーション結果を見ましょう。影セルは、最右上U27であり、電流変数を変化させての、ホットスポット電力計算となります。

上表から、影比が60%まで、U27は発電できますが、50%以下はホットスポット化する事がわかります。また、影により日射量が50%化した場合の、U27セルの発熱電力は、14wと最大の発熱量になります。
 ここで、JISC8990におけるホットスポット現象での最大電力点の説明文書は、難解な表現ですので、上記結果を用いて説明します。
 図のSHARP製NU-65K5Hは、65W出力/27枚セル構成なので、セル出力=65/27=2.407w/セルのモジュールです。セルストリングは、9枚セルですので、ホットスポット現象の最大電力は、2.407×(9-1)=19.26wが推定されます。しかし、シミュレーション結果は、14.0wを予測しています。これは、パワコンのMPPT制御(モジュールの発生する最大電力点で動作させる制御)状態での、ホット・スポット電力を計算したことによります。つまり、パワコン制御により、太陽電池モジュールのホットスポット電力が変化しています。
 この結果は、シミュレーション計測器の価値を良く示しています。JISの単体試験方法は正しいのですが、太陽電池アレイの構成や、パワコン制御性能によって、システムでのホットスポット電力は変化するのです。。。
 このような事例からも、デジタル時代の電子計測器、品質システム設計において、シミュレーション電子計測的な手法が有効だと想います。

 さて、初級編は過去の技術説明ですので、ここまでにしましょうか。
中級編以後は、もう少し説明の必要な高度な内容になりますので、まずは有用な各社のモジュール型名別データとシミュレーション回路例を公開し、必要とされているのかを確認したいとも想っています。
 配布テスト・サンプル版で不動作等がありましたら、コメントいただけると非常にありがたいです。 また、中級編を期待されている方は、フォローを入れていただけると、要望数がつかめますので、よろしくお願いします。

・今日のひとこと
 四郎は、流エンジニア野、だと想ってませんか。。。。
                                  

素浪人シルバーエンジニア 月影四郎と申します。幕府学問所を卒業後、仕官したお城づとめも終了し、素浪人として歩き始めました。  皆さまに楽しんでいただけたらとふと思いたち、徒然なるままにnoteデビューした次第でございます。