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ネタ作りの行動を文章化してみた

自分のやる気、脳の回転速度を車のエンジンをかけるときみたいに簡単にかけられたらいいのに。

僕はお坊さんをやりながら芸人として漫才をやっている。
お坊さんとしても未熟だし芸人としても2年連続M-1グランプリ2回戦落ちのギリギリ芸人と名乗れる程。
ホリプロコムという事務所に所属している事が唯一の救いだ。

日々日常の中で漫才のネタや、法話で使えそうなネタを探し大学ノートとiPhoneのメモにまとめているのだが、いざライブに向けて本ネタを作ろうとすると体が硬直する。
まるでハリーポッターでロンがネビルに魔法をかけて石にしてしまったように。
意識はあるが体が動かない。
いや、そんなファンタジーなものでは無い。
ただの怠惰。甘え。

睡眠や食事のガソリンは満タンになってるはずなのに全くエンジンがかからず走り出さない。

まず机に向かいイスに座るまでに物凄い勇気と体力がいるのだ。

家にいては誘惑ばかりでネタを書けないので独り言の文句を言いながら近所のマックにいく。
毎日のように行っているので店員にも認知され外国人の店員さんにカタコトで挨拶される。いつものアイスコーヒーを頼み、100円玉を置く。いつもブラックなのでミルクとガムシロップは必要かどうかは聞かれなくなった。
もうマイポジと化した席に座りノートを開く、耳にイヤホンをはめて前回のネタ見せで録音したネタと作家さんからのダメ出しを聞いて、自分の実力のなさと不甲斐なさを全身で感じ怒りの感情で気付いたことをノートに殴り書きにしていく。
いきなりネタを書こうとしても無理なのでまずはボールペンでノートに何かを書く、ダメ出しのことでも、日記でも、iPhoneのメモを移したり。そうすることでネタが膨らんでくることがある。

それでダメな時はノートの読み返し、過去3冊のネタ帳を持ち歩いているので順番に読んでいき何かアップデート出来るものはないか、むかしメモしたことから新しいことは生まれないか考える。

それでもダメなときは、3時間黙って考える。
これはバイキングの小峠さんがテレビで言っていたやり方を真似している。

この3段階を踏むと少しネタが生まれる。
この時点でマックに入って4時間ほど経っている。ダメなときは帰って5キロのランニング。

だんだんネタが膨らんできて集中力がましてくると自分わかる。
体に変化が出てきて急に靴を脱いで体育座りでイスに座りたくなる、そして尿意を催す。
この感じが出てきたら僕の勝ち。ネタが固まってきた証拠。

ネタが上手く出来るときでココでマックに入って5~6時間。コスパが悪すぎる。
でもこうやってもう3年やってきてるからこれからも変わりそうにない。

ある程度まとめたら家に帰りシャワーを浴びる。このシャワーがめちゃくそ重要。シャワーを浴びてるとき、お風呂に使ってるときが1番ネタやアイディアが思いつく。
でもすぐにメモしないと忘れる、忘れたらまたシャワーを浴び直す、その繰り返し。
お陰で毎月ガス代と水道代が馬鹿にならない。


そうして、僕たち観音日和の漫才のネタは出来ていく。相方の工藤くんはその間お酒を飲み、ガールズバーへ行く。相方としてはまぁいいが、お坊さんとしてはあるまじき行動だ。
工藤くんの師匠に電報を送らねば。

こんな生活を送っていると、自分には芸人は合ってないのではないかと超ネガティブ思考になることも多い、事実結果がでていない。

ただ唯一の救いは面白い先輩、いい先輩に囲まれていること、周りにはお笑いの芸人としての教科書のような人達で溢れている。
ライブで一緒になる度に尊敬する人が増えて今1番されて困る質問は「あなたが1番尊敬している人は?」だ。

ジャンルや要素ごとに分けて回答したい。

まだまだ一緒にライブに出たい方、売れて一緒に仕事をしたい先輩方ばかりなのでやる気に満ち溢れている。

色々な苦悩があることはどんな環境にいても同じだ。
今、楽しいと思える環境と尊敬できる先輩がいること、毎日爆笑して過ごせていることに感謝だ。

まだまだこれから、このnoteが数年後売れてテレビで取り上げてもらえたら嬉しい、そんな下心で書いていた。



長文ご拝読頂き、感謝合掌。






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