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GoGo Trip 旅の思い出

Ciao a tutti!

今、私の住んでいるトスカーナ州はまた、緩いロックダウン中なの。

今年3月の国全体がロックダウンになった時と違って、少数ながらもお店は開いているし、レストランやバールも通常とは違う形態ながらも営業はしているの。それに小学生の息子は毎日学校に行っているから、私的にはあまりロックダウンという感じは受けないわ。

でも一応、不要不急の外出は禁止されていて、警官達も外出している人達を取り締まっている。理由が許されない場合には、罰金を科しているらしいわ。

外に出てはダメですと言われると、出たくなるのが人間の心理ね。朝、息子を学校に送っていく車窓から、こんなにマラソン人口多かったかしら?って、思うほど走ってる人を見かけるわ。

来年で100歳の半分になる私。「え?小学生の息子?」って、思った方、、、正しいわ(笑)。本当に、自分でもびっくりする位の超がつくマルコウだったの。まぁ、その話は別の機会に呟くとして、、、

思えば遠くに来たものね。

幼少の頃から、父が毎年、職場から貰って来る、ヨーロッパの風景の写真が印刷されたカレンダーを、眺めるのが大好きだった。カレンダーを見ながら、いつか訪れてみたいなぁって、淡い夢心を抱いていたわ。

この国に初めて足を踏み入れたのは、かれこれ28年も前。

貧乏学生だったから、一番安い、団体旅行に友達二人と申し込んだの。1月末から2月という一番寒い時期のヨーロッパ。

「すべて」が日本と違っていた。

建物の色が統一されていて、看板が少なくて、街路樹の配置も計算されたような街並み。凸凹で身体の芯まで冷えさせる石畳。使う意味が分からなかった香水の強い香り。街角を曲がる度に、どこからか漂ってくるコーヒーの香り含んだ、朝の冷たい空気。午後は太陽だけがキラキラと光っていて、石畳に長く伸びる自分の影に、うっとりとしたものだわ。

「すべて」が「ザ・ヨーロッパ」だった。

それから何度か訪れて、結局、この国の魅力に嵌り、抜け出せなくなってしまった私。きっと、沢山の日本人がこの国の魔法にかけられて住み続けているのだろうと思うわ。

日本国内も魅力的な所がいっぱいよね。中でも、心をグイっと掴まれてしまったのは、奈良。5月の新緑の頃に中学の修学旅行で訪れた奈良公園。お辞儀をしてくれる、優しい目の鹿たちに、黄色い声を上げながら、東大寺南大門の前で、私は息をのんでしまったの。

言葉に出来ない程の強い衝撃をうけたわ。

言葉に出来ないから、表現しないけど、同じ感動を覚えてくれた人はいっぱいいるはず。。。と、信じてるわ。

その後も奈良には、何度も繰り返し足を運んでいるのよ。何度行っても、やっぱり魅了されてしまうの。。。。私の大切な大好きなお友達も奈良出身。これも多分、偶然ではないと思うの。いつか、彼女の案内で奈良を訪れてみたいものだわ。フフフフフ

旅行について色々と思いを巡らしていたら、一番最初に出てきたのは、やっぱり幼少の頃の記憶。子供の頃に家族で旅行というのは、主に父の運転で母の田舎へに行くことだった。

母は福島県の出身で、新潟県との県境の町で生まれ育ったの。電車も通っていないような小さな村。だから、母の実家に戻るには必ず車が必要だった。日本の会社勤めのお父さんの夏休みって、絶対にお盆休みにくっついて、一斉に始まるでしょ。バカンスの初日なんて高速道路は必ず大渋滞だったわよね。今もそうなのかしら?

私の両親は、その渋滞をどうやって避けるかを考えて、夜中に出発するという事を思いついたの。毎回、夜中の2時に出発よ。当時は神奈川県の茅ケ崎という町の近くに住んでいて、真っ暗な中、渋滞の始まっていない首都高や東北自動車道をスイスイと走って。。。宇都宮インターで降りて。。。そこから下道で山を越え、谷をぬけて、朝8時頃におばあちゃんの家に到着したのを覚えてるわ。朝ご飯を食べさせてもらって、そして、いつもの夏休みが始まるの。

裏庭に行って昆虫を弟と獲ったり、家の前を流れてる水路で水遊びをしたり、真っすぐなあぜ道を炎天下の中、何十分も歩いて親戚の家に遊びにいったり。。。

おじいちゃん、おばあちゃん、おじさん、おばさん達も裏庭でバーベキューをやってくれたり、畑のトウモロコシをおやつに茹でて食べさせてくれたり、お餅を臼と杵でペッタンペッタとついてくれたり、蕎麦を打ってくれたり、、、運が良ければ、従弟にも会えたり。自宅以外の場所で最初に愛情と豊かさを感じられた場所が恐らく母の田舎だったのだと思うわ。

そういえば、何故かそこでしか食べたことがないアイスがあって、それが本当に今でも忘れられないの。「とうきびモナカ」といって、中にトウモロコシ風味のバニラアイスがトウモロコシの形をした黄色い最中の皮の中にはいっているの。ご当地ものだったのかも知れないわね。。。。

この国はジェラートが有名だから、行きつけのジェラテリアにリクエストしてみたけど、採用はしてもらえなかったわ。残念だわ。。。あれを作れたら、黒胡麻ジェラートが一時期この町で流行ったように絶対に流行ると思うのだけどね。

何年も何年も母の田舎に行くことが私の旅行だった。そして、いつしか父に代わって私が運転して田舎に行くことになった。。。。

その頃から友達と色々と日本国内を青春18きっぷを使って旅行するようになったのよね。

あの頃は、インターネットなんてなかったから、分厚い時刻表を買って、どのルートでどの電車に乗って目的地に着くかを考えるだけでワクワクしたものね。

懐かしい思い出が色々と湧き上がって来たわ。

最初に飛行機で旅行をしたのは、確か札幌に雪まつりを見に行った時だった。

輪島ではレンタカーをして、日本海岸の砂浜を車で走ったわ。

福岡のラーメン横丁では、どの屋台に入るかを決めるのに友達と小さな喧嘩もしちゃったし。

伊豆の海が目の前に見える旅館の朝釣りのイカの刺身が美味しかった。。。。

青森県の十和田湖では、突然の大雨に見舞われて、東屋で雨宿りをしたし。。。

京都の長屋旅館に泊まった時は、宿のお風呂が思ったより小さくて逆に驚いた事も、今になればよい思い出。

その土地の人々の生活を眺め、空気感を感じるの。私にとっては非日常の場所と時間を楽しむのが旅。

ここにも生活があるのね。って。

海外旅行はこの国に重点を置いてしまって、あまり他の国に行ったことはないけど、訪れた国々の名前を挙げると「フランス」「イギリス」「スペイン」「ギリシャ」「アイルランド」「ドイツ」「アメリカ」「韓国」「中国」。。。こんなものね。

「スペイン」と「韓国」と、いま住んでいるこの国だけは、食べ物が美味しいと感じられたけど、残念ながら他の国については、私好みではなかった。。。恐らく、美味しいレストランとかを知らなかっただけだと思うのだけど。

あら、気が付いたらもう2700文字だって。長すぎだわ。

今日は、この辺で。

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