見出し画像

桜のトンネル


"暮れかかる春も悪くない
 話さないでいられる2人には

 絵になる可愛い老人と老犬
 よたよた よたよた
 桜のトンネルずっと歩いてく
 なんだか良いなあ"


 SION
 [桜のトンネル]




20代後半の頃。

日曜日になると
寝たきりの婆ちゃんを車椅子に乗せて
近所の公園に連れ出す事があった。

都電通りや中学校の他
近所の公園に咲く桜の花を
時間をかけてゆっくり歩く。

婆ちゃんは小さな目を更に小さくして
[綺麗だねぇ]と何度も桜の木を見上げた。

いま思えば逆に自分が婆ちゃんに
散歩させられていたのかも知れない。

この歌を聴くと
そんな暮れかかる
春を思い出す。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?