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つくば移住物語|④住宅ローン審査と過去の懸念

人生ゲームのような話で盛り上がったと思ったら、谷底に突き落とされた話を前回は書いた。今回はフリーランスとしてのキャリアわずか半年の状態から如何にして住宅ローン審査を通過したかを振り返る。


クレカ支払い遅延と信用情報

フリーランスが住宅ローン審査を通過するために必要とされた期間は1年。
独立から半年しか経過していなかった僕は、残り半年の禊期間に入ることになる。

そこにもう一つの懸念が生まれる。クレジットカードの支払い遅延だ。

過去2年以内にクレカの支払い遅延をしていると、個人信用情報機関にその情報が記録され、ローン審査に直接的に影響する。

僕は独立前に勤めていた会社を退職後、クレカの引き落とし口座を変更し忘れていたのだ。それが原因で、2ヶ月連続で遅延していた。

個人信用情報機関のWebサイトを確認すると、信用情報は自分で開示請求を行い確認することができるとの記載があった。

悩んだ結果、僕は自分の信用情報を確認してみることにした。

信用情報センターは新宿にあった。開示請求手続きを終え、書類を受け取り目を通してみた。やはり遅延履歴は残っていた。

はがきの督促状が届いてすぐに払っていたため、もしかしたらという希望を抱いていたが、そんなことはなかった。当然、延滞を数ヶ月続けた結果掲載されるというブラックリスト入りではないが、履歴がついていた。

世の中そんなに甘くない。

住宅ローンの選定

とはいえ、審査は出してみないことにはわからない。
とにもかくにも、まずは審査に出す住宅ローンの選定だ。

僕の場合、フリーランスとして独立半年だったことから、都市銀行や地銀は最初から諦めた。次にネット銀行が候補にあがる。

ネット銀行は確かに金利も安く魅力的だが、FPに相談した結果、審査に落ちたという事実が残ると、その情報は他銀にも伝わる可能性があるため、「XX銀行の審査に落ちた人」という事前情報から注意深く審査される可能性が排除できないということだった。

そうした状況で頼みの綱となるのが、ARUHIのフラット35だった。

個人的には、フリーランスを複数年以上の一定期間以上続けていない人は、ARUHI一択と言っても過言ではないと思う。

フリーランス1年、確定申告書は半年分(6月個人事業開始のため)、残り半年は銀行口座の明細で、毎月一定の収入があることを示す。且つ、過去2年以内にクレカ支払い遅延有りという、スネに傷ありどころか、傷だらけのスネを見せるような状況での審査だった。

ARUHIの担当者は千差万別

住宅ローンのARUHIは、日本最大手の住宅ローン専門金融機関だ。銀行と異なり、直営店は数店舗しかない。全国にあるARUHIの店舗は、その他の保険商材も取り扱っている保険代理店がARUHIをイチ商品として取り扱っているというものだ。

このため、担当者ガチャとも呼べる、担当者の良し悪しがある。

最初に訪れた店舗は、墨田区の自宅近くにある店舗だった。もちろん直営店ではない。詳細は割愛するが、結論、対応の不満などの理由で、僕は店舗を変更することにした。

この事が、ローン審査に落ちるのではと毎日不安で生きた心地がしない気持ちだった僕を救うことになる。

「今の状況に、それほど問題があるとは、私は思いません。」

「私が直接お話を伺った今のお仕事の状況や預貯金などの数字的事実、これまでのキャリアなども踏まえ、ARUHIに対して推薦状のような手紙を書きます。これが審査を左右します。それを踏まえ、私は今の状況にそれほど問題を感じていません。」

この言葉に、どれほど救われたかわからない。

運命の仮審査

ローン審査で生きた心地がしないという人は、一定数いると思う。
不安になればなるほど検索してしまい、その結果ますます不安になり、卑屈な気持ちになることもあると思う。

僕もまさにそんな毎日を過ごしてきたが、ついに仮審査に出すことになる。

物件やローン希望額、頭金などを元に出した仮審査。数日かかることもあると言われていたが、翌日に返答があった。


仮審査通過。


駆け巡る脳内物質っ………….!

β-エンドルフィン……!
チロシン……!
エンケファリン……!

バリン…!

リジン
ロイシン
イソロイシン……!

大人気麻雀漫画「アカギ」の敵キャラ、鷲巣巌(ワシズ)が赤木しげるから数え役満をロンした瞬間を彷彿とさせるような、高校受験、大学受験以来の高揚感だった。

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