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わら靴をつくる技術を継承しよう2022~草履・わらじ・雪靴づくり~

草履をはじめとするわら靴のつくり方を習得し、つくり手を目指す講座です。
生活に欠かせない民具として冬の農閑期に作られたわらの履き物。寒冷な気候の遠野では、わらは重要な素材で、草履や草鞋(わらじ)など身につけるものを中心に利用されてきました。中でも雪ぐつは、特に手間がかかるため、祖父母が冬の時期に孫たちにつくってあげる、愛のこもった履き物でした。子どもたちは雪の上をこの雪ぐつを履いて学校に通ったそうです。

かつては、ごくあたりまえだった百姓の手仕事も、現在ではその技術を持った人は少なくなっています。

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この藁ぐつを作っているのは、遠野市宮守町在住、92歳の佐々木俊一さんです。16歳の頃から、炭焼きの仕事に履いていくため、草履やつまごと呼ばれるわら靴を自分で作っていました。ゴム製の安価な商品が輸入されるようになるとわら靴づくりは一旦休止し酪農業等に従事するも、ここ十数年は数少ない技術者の一人として技術継承に励んでいます。

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所属や地域の垣根を越えた学び合いと交流の場「つくる大学」では、わらの履き物の作り手を増やしていこうと、俊一さんから技術を継承する活動を2021年から行っています。
だいたい月に1回集まり、遠野に現存する水車でわら打ちを行って、俊一さんから美しい履き物の作り方を習っています。昨年度の連続講座の様子をレポートにしましたのでぜひお読みください。

今でも遠野では、草鞋(わらじ)はしし踊りなどの伝統芸能で使われています。また、草履やわら靴は舞台の演劇で使われる他、日本の暮らしを伝える道具としての役割があります。また、俊一さんの丁寧に作られたわら靴は、ECサイト「TONOMADE」で販売を始めています。

今回の連続講座では、わら靴づくりのすべての基本となる草履づくりから習得し、冬の長靴である雪靴の制作を目指します。一緒に技術を学び、地域の技術を受け継いでいきませんか?

~こんな人におすすめ~
・技術継承に興味がある方
・手を動かすことが好きな方
・遠野ふるさと村に通える方

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【講師】佐々木俊一さん
92歳、遠野市宮守町達曽部在住。16歳の頃から、炭焼きの仕事に履いていくための妻籠を作り始める。ゴム製長靴が手に入るようになるとわら靴づくりは一旦休止するも、ここ数十年は講師としてわら靴づくりを教え、福島県の会津や宮城県の栗原などで講習会を行い技術継承に励んでいる。

【日程】
2022年4月17日(日) 草履をつくろう①
2022年6月18日(土) 草履をつくろう②
2022年8月20日(土) 縄ないを覚えよう
2022年10月15日(土) 雪ぐつをつくろう①
2022年12月17日(土) 雪ぐつをつくろう②
2023年2月18日(土) 雪ぐつをつくって履こう
※内容は進捗度合いや希望によって変更になる場合があります。

【タイムスケジュール(共通)】
10:00~ 企画主旨説明・講師紹介
10:15~ 制作スタート
12:00~ 昼食休憩
13:00~ 制作続き
15:00 終了

場所:遠野ふるさと村(岩手県遠野市附馬牛町上附馬牛5−89−1)

遠野ふるさと村は、江戸から明治にかけて建てられた南部曲がり家を移築した、日本の農村暮らしを体験できる広大な空間です。四季折々の表情を見せる豊かな緑樹に囲まれ、田植え、豊作を祈る行事、稲刈り、炭焼きなど1年を通して遠野の山里の暮らしに触れることができます。

参加費:6,000円(全6回)
講師謝礼、材料費、運営費が含まれます。
※ふるさと村には別途入場料(大人550円)がかかります。遠野市民の方はふるさと村民(登録料500円)になっていただくことで、2回目以降は入場料はかかりません。市外にお住いの方でも、2回目以降の入場料は半額になります。

※技術継承を目指す講座のため、基本的に1回だけの参加はご遠慮させていただきます。参加できない回はご連絡をください。(ご希望の場合、別途講師から教わることができる機会を設定させていただきます)

定員:5名

●準備するもの:作業しやすい服、昼食

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参加者の声

毎回、いろいろな学びがあり、楽しい会でした。さまざま参加者の方々とのお話も大変楽しかったです。講師の俊一さんの藁作りの情熱にも頭が下がります。藁を使う物作りの奥深さが、この先も続けていきたいと思わせてくれます。
草履〜雪靴の技術を教えていただくことの楽しさはもちろん、手を動かしながら聞く俊一さんの子ども時代のお話や、お人柄に魅せられました。このプログラムから、また俊一さんから、藁を使った素晴らしい技術を体験としてではなく、継承としての伝えるという姿勢を強く感じています。

また現在は、素材となる長くしなやかなわらを手に入れることが難しくなっています。わらを譲っていただける方も随時募集しています。
(もち米のわらであること、減農薬であることが望ましいです)

申し込み方法

つくる大学のstoresより事前決済をいただくことでお申込み完了となります。欠席の回がわかっている場合は備考欄にご記載ください。講座の詳細のお知らせは3月下旬にご連絡いたします。

※申込み多数のため締め切らせていただきました。ありがとうございました!

問い合わせ受付時間:月~金曜日 10:00~17:00
問い合わせ先:つくる大学事務局(Next Commons Lab遠野)
  予約・お問合せフォーム
  メール :tsukuru-univ@nextcommons.co.jp
   電 話 :0198-68-3544 / 050-3647-4052
   住 所 :岩手県遠野市中央通り5-32

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