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菊様のせいで魔人ベジータになった

おっさんずラブリターンズが終わって2週間。

だいたいこういうのって2週間過ぎると落ち着いてくるんでわりと今は正気なんですけど、この間に駄文を書き散らしまくってるんで、投稿していこうと思います。

つむりさんnote始めたんだ~ってフォローしてくださってるおっさんずラブに1ミリも興味がない方からしたら「またか」だとは思いますが、3月中はnoteの練習というか試運転みたいなかんじのつもりなので、ぶつけたい衝動をぶつけたいままにぶつけていこうと思ってます。

メンバーシップなど準備が整ったらまたお知らせします。
@makemendokusai


前回話したように、放送中はそこまでハマってなかったリターンズ。

最初の方は3週分溜めちゃってたりしてたし、後半は毎週見てたとはいえ楽しみで楽しみで金曜が待ち遠しくて…というものではまったくなかった。
「あ、土曜だから見よう」(土曜の朝配信を見るスタイル)くらいのかんじだった。

だから終わってからの方がよほど夢中になっている。
「ロス」という言葉が似つかわしくない。
むしろ「本番」。

これもすべては菊之助のせいです。


ということで今回は、いとしさとせつなさと六道菊之助(38)についてお送りします。

リターンズ見てないけど気になってはいるという方にも、菊様の魅力を知っていただき是非見てほしい(最終話までのネタバレするけど)。


主題の部分は無料でお読みいただけます。
後半、シナリオブックやTELASAといったか課金コンテンツの感想、和と菊と秋のあれこれは表に出すあれじゃないので見たい方だけどうぞスタイルです。


※リンクには広告を含みます


六道菊之助はせつなさの完全栄養食

わたしが菊様菊様言ってたら、昔からわたしを知る人は
「え?まだ菊様追ってたの?」
って言うかもしれない。
違います、元ポテト少年団の菊地さんの話じゃありません。


菊様はおっさんずラブリターンズで登場した新キャラクター
六道菊之助(38)

春田と牧の家の隣の家に住み、キッチンカーでおにぎり(おかかのみ)を販売しているが、その正体は公安警察。

警察学校時代の教官であり、その後公安でバディを組む和泉幸のことを密かに思い続けている。

菊之助の警察学校の同期であり親友の真崎秋斗も、同じく和泉教官を好きになってしまう。

その後、和泉と秋斗は公安でバディを組み、いずれ付き合うようになるが、秋斗が殉職。
和泉と菊之助でバディを組み、任務の関係で一緒に暮らし始める。
しかし、秋斗を失い精神的に不安定になった和泉は警察をやめ、天空不動産に再就職。

警察をやめてもなお復讐に燃える和泉が心配で、弟扱いされながらもそばで支え続けてる、クソがつくほどのおりこうさん。

それが菊様こと六道菊之助です。
かわいいね!


ドラマの中では時間経過が分かりにくいし追及もされてないけど、大卒で警察学校で和泉さんに恋して、今38歳だから、たぶん15年くらい経ってる。

15年片思いしてる。

重い。
重すぎるよ菊之助。

これも詳細不明だけど、秋斗と和泉さんってそこそこ長いこと付き合ってるはずなので、さすがにその間は諦めて他の人と付き合ったりしたのかもしれないけど。

一途で従順、それが菊様です。


せつなさ国立大学首席

そんな具合だから、菊=せつないの代名詞と言っても過言ではない。

最初に出てきたときは精悍なイケメン風だったんですけどね。
わたしもそこまで興味持たなかったというか、自分がハマるタイプではないと思っていました。
自信ありげな正統派イケメンキャラの雰囲気で。

それが回を重ね、事実や過去、想いが明らかになるにつれて、見せる表情が変わってくる。


好きな人が親友と被った
好きな人が親友と付き合った
好きな人は死んだ恋人のことを今も思い続けてる
好きな人に弟扱いされてつらい
好きな人に思いを伝えられぬままそばで支えてきてあわよくば次は自分の番だと思ってたのにぽっと出のやつに搔っ攫われそうでつらい
好きな人に思いを伝えたけどこれ以上傷つきたくないから自分から離れたけどとにかくつらい

全ての宇宙、過去と未来のすべての片思いのせつなさを一手に引き受けた男、菊之助からしか得られぬ栄養がある…


この設定だけでも純度高いのに、演技によるシナジーがハンパねぇ
三浦翔平さんってこれで初めてちゃんと拝見したのですが、せつなさで売ってらっしゃる?
大学でせつなさ専攻してました?
専門学校行ってた?

菊の見せる表情のひとつひとつが、約2か月間、毎回毎回、しんしんと降り積もっていった。


過去に縛られるのはやめてくださいの菊

弟なんかじゃねえよの菊

俺には秋斗しかいないって知ってるだろと言われた菊

バカですよね…好きになってくれるわけないのに…の菊

あなたはもう自由に生きていいんですの菊

ずっと、すきでしたの菊

せめてこのまま弟でいさせてくださいの菊………


いつのまにか菊の恋の行方が自分にとってはリターンズの「本編」となり、菊の幸せだけを願うようになっていました。


15年分の雪解けは滝レベル

そして迎えた最終回。


菊様の15年の想いが、ついに実を結びました。
こんなに嬉しいことはありません。

ドラマの中でも、現実でも、季節は春に。

それは雪解けのように、木の芽がふくらんでいくように、菊の15年の想いが、ふたりの15年の歳月が、ゆっくりと、溶け合っていくんだろう。


そんなふうに思っていたのですが、なんだろう、この菊之助。

「俺のこと、好きってことですか?」

じゃあないんだよ。

子犬のようにはしゃぐな。
腕を組むな。

なんだろう。
枯れ木に花を咲かせるがごとく花は一気に満開に、雪解け水はスプラッシュマウンテンになったくらい、突然すぎる春。

三寒四温って知ってるか。


菊ってよくソウルジェム濁らずにここまでこれたなとは思っていたのですが、やっぱりちょっとヤンデレと紙一重みたいなところあるよね。
希望が絶望に相転移した世界線じゃなくてよかった。

エピローグではもう「私こそが和泉さんに愛されている男です」みたいな顔してるし。
生意気な唇だし。


せつなさの年輪を育み続けていた菊が、苦汁を毎朝の日課のように飲み続けてきたであろう菊が、あんなに突然甘さ全開になるの、冬の寒さに耐えるために糖度をたくわえた野菜とかのやつなのかもしれない。

わぁ!あま~~い!
フルーツみた~い!

っていうやつ。

寒さで凍ってしまわないように、耐えて、耐えて、わたしたちが見たこの冬だけじゃなくて、15年ずっと耐え続けて、糖度増しまくってたから、フィナーレがこんなに極甘なんだ…

そんなものを最後の最後に口にほうりこまれたところで、番組は終わってしまった。
だから2週間も余韻を引きずる羽目になっている。


みなさんも菊之助の片思いスプラッシュマウンテンに乗車して、最後は滝つぼに落ちてくださいね。


オレとあろうものが、推しを持ってしまった

大変悔しいのですが、これは「推し」ということなのでしょう。

全くないわけじゃないんだけど、なんか自分は「推し」の感覚が希薄で、
「コンテンツ」は好きだが「人」に興味がない
「作品」や「グループ」は好きだが「推し」はいない
ってことがほとんど。

写真とかグッズとかグリーティングとか、本質から離れたところにはあんまり手を出さない。


これもいわば好きなのは「六道菊之助」という「コンテンツ」で違いはないんだけど、対象が人だとそれは「推し」だなぁとしみじみなってる。

「なぁニンゲン、”推しが尊すぎてしんどい”ってこれのことか」

ようやく心が通ったモンスターみたいな顔して推しカメとか見てる。


毎週毎週新しい物語が放送されていた頃はとても幸せだったのだと、あとから気が付くのである。

幸せの中にいると自分が幸せだって気づきにくいじゃない?って蝶子さんが言ってたとおりだ。


放送中は一切見てなかった公式SNSとかも今になって見始めて、人気コンテンツの供給の多さに感謝しております。

そんなのを見ていると、オフショットとか撮影の裏側とかも目に入ってくる。
改めて、役に命を吹き込む役者さんの素晴らしさを実感したり、チーム一丸となってこの世界を作り上げていることへの敬意を感じたり、ほんとうにあったかいいい雰囲気の現場なんだろうなと思うなどした。

それはほんとうに嘘偽りなくそうなんだけど、そうなりたくはなかった。


おかげで今はいい気分だぜ

前回のような批評的なものが書けるのは、ただ「物語を消費する視聴者」だったから。
それが作品の「ファン」になって、そんなことを思っていたら、ああいう感想を発表しようとは思わないだろう。
水を差すようなことをしたくなくなるだろう。
突然にそれを思ってしまった。

別にこれについては書く必要もないし、書けないからどうということはないし、見ない選択もあるんだけど、もしわたしのコスメレビューが

「和気あいあいとしたあっかい現場で作り上げられてて感動しました」
とか
「スタッフ一丸となっていいものを作ろうという心意気がよかったです」
とかだったらどうするよ。

何かを見聞きした結果、そんなもんしか書けなくなったらどうするよ。

なんかそういう感情が不意に湧き上がってきて、今急にあえてバビディの支配を受けたベジータの気持ちが猛烈に理解できた…


気に入らなかった…
知らないうちにおだやかになっていく自分が…
オレとあろうものが
推しを持ち…
わ…わるくない気分だった…
…居心地のいいおラブ沼も
スキになってきてしまっていたんだ…


もとの悪人のオレに戻らないといけないから、今バビディに会ったらわざと洗脳されてしまうかもしれない。

わたし、想像以上にこじらせているな。
正気に戻してほしい。

もちろん、そういったものを見ようが見まいが、この作品を作り上げてくださった役者さんやスタッフの皆様への敬意、感謝は心のどこかにおいているつもりです。
しかし実際目にするとこういう感覚になるんだなあというのがなんか自分で面白かった。

怪物は怪物のままでいたいのかもしれない。


しかしまあ、こういう沼り方って滅多に訪れないから、思うところはありつつも、驚くほど毎日が楽しいですね。

次におそろしいのは、人気コンテンツゆえに供給が多い=お金がかかるところでしょうか。

今のところはひとつひとつが少額なので気にならないけど、今年はただでさえLUNA SEA破産が確定してるし、ファンタジースプリングスもできるし、これ以上お金を使わせないでほしい。


と言ってるそばから買いました。

買うつもりはなかった、というか発売するのも知らなかったのですが、発売日のお昼にTL見てたら「シナリオブック本日発売」という公式の情報と、「カットされた和泉さんと菊のサシ飲みシーンが読めるぞ」との情報が目に入ってきてしまった。

Amazonなんてぬるいこと言ってる場合じゃねえ。
終業時間ぴったりに職場を飛び出し一番近い書店に駆け込み購入。

初恋のような衝動を抑えきれず、帰りの電車に乗り込むとすぐに本を開いてそのシーンを探しましたが、内容に触れるので感想はのちほど。


お金を払えば払うほど映画に繋がると思うと惜しみたくはないとも思ってしまうから、今はそれが一番怖い…


このあとは、

  • カットされた菊と和泉さんのサシ飲み

  • 出演してないけどグータンヌーボにおける菊

  • izkkの薄い本が脳内で発行されまくっている

っていうような話をしますので、ご理解ある方はよかったら後半もお付き合いください。


ちなみに、ヘッダーのおにぎりはミニストップの「当店炊き上げおにぎり」のチーズおかか。

当店炊き上げおにぎり好きなんですけど、今までおかか選んだことなかったよ。
ふつうにおいしかったのでおすすめです。


サシ飲みシーンがカットされてよかった

さて、まずはマフラー本ことシナリオブックについて。

購入の理由になった「サシ飲みシーン」
最終回のいっこ前で和泉さんが菊に「久しぶりに飲まないか」と誘うシーンがあって、次回予告にはそれらしきシーンがあったにもかかわらず、実際の最終回にそのシーンはなし。

この「サシ飲み」でふたりはどんなテンションで、どんな話をしたのか、それは明かされてませんでした。

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