つなぐ食堂に込めた思い

つなぐ食堂に込めた思い vol.1 ~地域をつなぐ編~

「つなぐ食堂に込めた思い」全三回に分けて連載していきます。
第一回は「地域をつなぐ」です。地域にはもっとオープンな場所が必要だ!そんな思いが伝わればと思います。

つなぐ食堂は地域をつなぐ開かれた場

 地域のコミュニティってどちらかといえばクローズドなものが多く、完全に開かれていて誰でも気軽に参加できる場所ってあまり無いように思いませんか。

 現在、都市の日常は「無縁社会」といわれるほどに人間関係が希薄化していますが、今や地方も人口減少や少子高齢化、家族形態の変化、(以前は多世代同居が多かった家族形態も、核家族や、高齢の一人または二人暮らし世帯が多くなったこと)により、地域でのつながりは希薄化しつつあります。

(例えば、子育て・新婚世帯を対象としたある定住促進住宅には地域内の子育て世帯が多く暮らしていますが、行政区もなく、周りの地域から孤立しているため、地域とつながりを築くことが難しくなっていたりする。)

 結婚を機にやってきた子育てママ(パパ)やU・Iターンなどの移住者、地域で孤立する一人暮らしのお年寄りの方などが地域とつながりを作ろうとするときどこへいけばいいのでしょうか。

 厳密にはそれぞれに開かれた入口はあるのかもしれません。しかし、もっと気軽に、みんな一緒につながれる地域への入口があったらいいですよね。

 つなぐ食堂を通して、地域内で希薄化しつつある「顔のみえる関係」を、今の時代に合った形で再構築したいと思っています。

関係人口時代の地域の入口

 地域活動や地域づくりに関わることは、その地域に住んでいる人にしかできないことなのでしょうか。少子高齢化と人口減少に伴い、地域内の様々な取り組みや催し、産業、伝統といったものが維持できなくなりつつあります。地域では人手不足や後継者不足が叫ばれ、特に若い世代を求める声は大きいです。

 こんな時代だからこそ、たとえ地域に住んでいなくても、関わる仲間が増えることには意味があると思うのです。※このように地域に多様に関わる人々を「関係人口」といいます。

 自分自身、地域おこし協力隊時代に移住・定住の業務を任されていたおかげで多くの現場を見ることができましたが、移住・定住がうまくいっている地域(または個人)とそうでないところでは何が違うのか気づいたことがあります。

 それは、前者は先に地域との関係ができていてその延長に移住がある場合が多いということです。(※あくまで傾向であり例外もありますが)
逆にいえば、それだけ移住後に地域と関係を構築するのに入口となる場がないのかもしれません。

 これから先、地域に関わる仲間を増やすことはさらに重要になっていくのではないでしょうか。

 関わり方も多様です。気軽に入ってこれて、また帰ってこれる場所。そんな居心地の良い居場所になれたらいいですよね。。

 つなぐ食堂を通して、地域外の「多様な地域や人との関係」を構築したいと思っています。

 まとめると、「地域をつなぐ」とは、地域内外に開かれたオープンな場づくりであり、ひととひと、地域と地域とをつなぐ、言わばヨコの関係づくりです。つなぐ食堂はその入口になりたいと思っています。

「つなぐ食堂に込めた思い」VOL.1 地域をつなぐ編を読んでいただきありがとうございます。次回VOL.2は世代をつなぐ編です。

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テキスト / 廣畑
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