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ロゴ制作の“詳細フロー”。(ポップラップグループ「[...]サンテンリーダー」)

こんにちは〜! さて、前回、「ポップラップグループ「[...]サンテンリーダー(* 以下、「サンテンリーダー」にて統一、正式には頭に[…]がつくよ!)」、ロゴ制作と“背景ストーリー”」を紹介しました。

今回は、「どうして、こういうロゴになったの??」を伝える、「ロゴ制作の“詳細フロー”」を掘りさげて紹介していきます! いっくぞー!(書き手:かねこあみ)

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△ 001. 「ロゴ方向性」の検証・選抜。

△ 002. 「シンボルマーク」候補1案と、「ロゴタイプ」候補4案。


△ 003. 候補案の「より見やすく・印象を強める」検証・選抜。


△ 004. 選抜案の「細部調整・ブラッシュアップ」を行い、ロゴ完成! シーンに合わせた、色展開も用意しました。

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▶ 冷静にヒアリング、「優先すべきキーワード」は?

クライアントである、「サンテンリーダー」のみなさん、所属レーベルの副代表、“抹 a.k.a. ナンブヒトシさん”、イラストレーターの“るりこさん”と、渋谷のカフェで打ち合わせ。

もう、ど緊張だ。前回の記事を読んでくださった方はお分かりだと思うが、私は「サンテンリーダー」のファンなのだ。「サンテンリーダー」のみなさんとお会いするだけでもドキドキなのに、“抹 a.k.a. ナンブヒトシさん”、“るりこさん”も一緒となると、更にドキドキだ。

しかし、「ファンである」という高ぶる感情は、一度圧し殺す。え? なぜかって? 

「冷静になって、“私のイメージ、好き”と言う感情だけで、話を進めていかないため」だよ!!!!!

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まず、「サンテンリーダー」というグループについて、話してくれた。3人はネットで知り合ったと言うこと、メジャーデビューを目標としていると言うこと。そして次に、「サンテンリーダー」という、自分たちのグループのイメージを話してくれた。

「サンテンリーダー」のイメージは、“サブカル的”でポップ”で“かわいい”感じですかね〜。あと、“少しひねくれた”感じも?

......なるほど、わかりやすい。いい意味で、確かに! と感じた。そして、「サンテンリーダー」についてや、歌について話している時、とても楽しそうでキラキラしていた。楽しさは伝染する。とても良い空気感。

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そして、その良い空気感の中、「サンテンリーダー」のイメージを踏まえた、ロゴに込めたい想い・希望するロゴの印象を話してくれた。すると、次のようなキーワードを繰り返していた。

・ サブカルっぽい
・ ポップ
・ モラトリアム
・ ひねくれている、腹黒
・ 影がある
・ 締りのあるかわいさ
・ 読みやすく、伝わる

......なるほどなるほど。キーワードがエモい! たくさん出てきたキーワードを一度整理する。そして、「完成したロゴを人に見てもらったとき、どのような印象を持ってもらいたいか」をじっくり話、デザインコンセプトを固めていく。

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キーワードを掛け合わせる。こうはどうだ? あっちもいいな。優先すべきは? そして、掛け合わせたものを、ぎゅっとまとめる。ぎゅーーっ!

「サブカル・ポップ」

ぎゅっ! これが、超重要な「デザインコンセプト」となるのです! 「『サブカル・ポップ』を表現したロゴを作る」ということが、本プロジェクトのゴール。良い感じだ! このまま進んで行くぞー!

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[...]を離すか、組み込むか? 視覚的な、方向性検証。

「サンテンリーダー」の正式表記は、「[...]サンテンリーダー」。みなさん自身、[...]の扱いに悩んでいた。「[...]をシンボルマークとして使用する」か、「ロゴタイプ(文字)に組み込む」か。

どっちが使用しやすいのか、うーん......。

よし! こんな時に行うのが、「視覚的な、方向性検証」です。頭ん中だけだと、どっちが良いかわからない。ならば、実際につくって、視覚的な検証を行えば良い。考えるだけでなく、“見て、考える検証”が重要なのです。

と言うことで、

・A. [...]を、シンボルマークとして使用する案。
・B. [...]を、シンボルマークとしては使用せず、ロゴタイプ(文字)に組み込む案。

を、デザインコンセプトである「サブカル・ポップ」をベースとし、制作を進めていきます。

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ラフを描き進める際、曲をエンドレスで聴いていた。リズミカルなラップに合わせ、カリカリカリカリ。「サンテンリーダー」のイメージに、より、近くなるように。

そして、より良いラフ案をデータで起こし、提案する。ポップな案、かわいい案、モラトリアムを感じさせる案。あ〜マジ全部かわいい......。そして、「サンテンリーダー」のみなさんと「視覚的擦り合わせ」を行い、ロゴの方向性を固めていきます。 

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▶︎ 候補案を掛け合わせ、「サブカル感・ポップさ・独自性」を高める。

「サンテンリーダー」のみなさんと直接、視覚的擦り合わせを行なった結果、

「これめっちゃ良いですね! でもこっちもかわいい......。この表現はすごくサンテンリーダーっぽい。これは使いやすそうです!」

そう、良いと思ってもらった案が、複数あったのです(ありがとうございます!)。そんな時はどうするの? ......良い質問ですね。そんな時は、掛け合わせた案を展開するのです! パチパチパチパチ〜。

......と言うことで、ロゴタイプ候補案(4案)を軸に、展開・調整を行い、より「サブカル感・ポップさ・独自性」を高める検証を行います。

現状ではまだ、「[...]をシンボルマーク使用 / ロゴタイプに組み込む」を決定しきれなかったため、こちらも継続して2方向の展開検証を行います。

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候補案を組み合わせ、より世界観が高まったロゴたちを、改めて「サンテンリーダー」のみなさんに確認してもらいます。

しっかり「サンテンリーダー」のみなさんの意見をしっかり聞き入れる。クライアントさんの、これをもっとこうしたい! とう言葉を聞き逃さずしっかり表現することにより、より、独自性の高いロゴになって行くのです。言葉のキャッチボールは大切だ〜。

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▶︎ 熱心な言葉で、ブラッシュアップ!

あれもこれも良い! という案を掛け合わせることによって生まれた、より独自性の高い、輝いた案。方向性が固まった。

「サブカル・ポップ」を感じさせるのはもちろん、チカチカとするネオン管をモチーフとした、モラトリアムを感じさせる案だ。

[...]は、2度の検証を行なった結果、「ロゴタイプ(文字)に組み込む形」で決定。「やっぱシンボル欲しかった......」となることなく、導き出された答えによって、気持ちよくロゴを使用することができる。

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そして、方向性が固まった今。「サンテンリーダー」のみなさんから、新たな意見をいただいた。

メンバーから出た意見なのですが、この案をもう少しパッと見てわかりやすいように、

・ラインを太くする
・ネオン看板のようにする
……など、ブラッシュアップしたイメージをいただけたら幸いです。

現状のものもとてもかわいいので、残していただきたいです!

とても熱心な言葉だ。このメッセージをいただいた私たちは、また熱くなった。本当に心から満足のいくものをお届けしたい、その一心で次の展開案を考え始めていた。

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▶ 「複数の色展開」によって、魅力を最大限に引き立てる。

あのブランドのロゴって○○色だよね〜。この色の組み合わせ、×××っぽい! ......このような、色に関する会話をしたことがあるのではないでしょうか。“色のイメージ”は、本当に大切です。

「サンテンリーダー」のロゴ制作を進める際、色の決定にとても悩みました。

メンバーのイメージカラーを組み合わせた色がいいのか、「サンテンリーダー」のイメージキャラクター(名前はサリーくんだよ)、の色に合わせ、ピンクにすると使用しやすいのか......。

結果。まず、ベース色“赤・黄・青”から構成された、「3色混合ロゴ」をつくる。そして、各媒体やシーンによって、より効果的に印象づけられるように、「赤単色・黄単色・青単色・ネオン効果」のいずれかを使用可能としました。

アパレル展開などの活動、毎回デザインが変わるCDジャケット。ロゴ色を柔軟に表現ができることこそ、「サブカル・ポップ」でかわいく、今後、より「サンテンリーダー」の魅力を引き立てる。そう考えています。

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こういった流れで、「サブカル・ポップで、モラトリアムを感じさせる、独自性の高いロゴ」がつくられたのでした! そして、「ポップスグループ「[...]サンテンリーダー」、ロゴ制作と“背景ストーリー”」につながる、というわけなのです!

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さてさて、第4回目の「ロゴ制作の“詳細フロー”」、いかがでしたか?

毎回思いますが、コンセプトや使用用途、クライアントさんによって、制作フローもガラリと変わると言うこと。面白いですよね。好きなアーティストのロゴ制作をさせていただいたのは初めてですが、嬉しい気持ちと同時に、本当に緊張しました......。

この記事をきっかけに、「サンテンリーダー」の音楽と魅力をもっともっと多くの人に知ってもらうことが出来れば嬉しいです。これからも、応援し続けます!!

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【 A面 : ポップラップグループ「[...]サンテンリーダー」、ロゴ制作と“背景ストーリー”。へ 】

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