小学校を卒業する娘の卒業式。

受付終了10分前なのに学校に向かう保護者の姿がない。
あれ？時間間違えてる？と妻に確認するもそんなことはないという。
到着してなぜ、保護者の姿が全然見えなかったかがよく分かった。

その理由は運動会と同じだ。

前の方の席を確保して動画を撮影するためだ。
卒業式もそんな時代なのか。
30年前は、ビデオカメラを持ってる人も少ない時代、写真もネガだったせいか、卒業式にカメラを構えるような親もいなかった。
これは時代を象徴した光景なのである。

当然のように後ろの席になり、式が始まるのを待つ。
カメラは僕も当然、持ってきていた。式は雰囲気次第で撮れたら撮ろう、でも、そんな雰囲気じゃないよね、卒業式って。終わったら友達との写真を撮ってあげよう。そんな程度。

式が始まると、思いも寄らない光景が･･･

目の前にスマホやタブレットを持つ手がわんさか上がった。
なぬ！？
僕の視界、我が子達、卒業生までの空間にたくさんのスマホディスプレイで遮られてしまった。
何これ･･･ディスプレイ祭りか？

写真を撮るだけならまだしも、動画撮影をしているみたいでずっと目の前にそのスマホを持つ手が上がっている。
目の前が四角い！どかしてくれーーー。

子ども達が思いをはせて歌っている時も、心に届いてます？この歌声。
この6年間の成長を振り返りながら、心で聞きましょうよ。

学校運営の方に言いたい･･･
カメラマンが入って、1人1人の卒業証書授与の瞬間は撮ってもらっていたけど、動画のカメラマンも入ってもらって、データで配布したらいかがでしょう？親というか、もはやカメラマンが何十人もいて撮影会かよって感じでした。SNS時代でもあるし？撮影禁止で良いんじゃない？もしくはどうしても！の方は撮影スペース作るのでそちらまで。

運動会はいいんだけどね。卒業式はみんなで泣きましょうよ。

ライヴも芝居もみんなカメラを掲げないよ。そりゃ禁止だからだけど、その一瞬を楽しんでいるんだ、それと一緒。
それに、その撮った動画、見ないでしょ？多分。

iwa_tさん、お写真、お借りしましたーーー！