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#47 新那→つるん(2019/08/16)

親愛なる敏康へ。

ずいぶんと返事を書くのが遅くなってごめん。何を書いても言い訳にしかならなそうだから、ひとまず謝るだけにしておく…。
こういうとき、「紙」を選んだことを後悔したかというともちろんそんなことはなくて、おくれてしまった返事をどう書こうかと考える時間も「手紙」の良さだと思ってるよ。
今回わたしが「紙」を選んだのは、自分が自分の文字を書くという機会が減ってさみしかったから、というのが一番大きな理由だったんだけれど、敏康からの手紙が届いて、その文字を見た瞬間一気に懐かしいあの時代に戻った気がした。あのノートに書きつらねられていた敏康の文字となんら変わりなく、わたしの心にすっと入ってきた。そこでなんとなくの満足感が生まれてしまったのが、返事が遅れた言い訳のひとつです…。

書くことについて言えば、ずーっと書いたりやめたりを繰り返している。中途半端に書きなぐったノートがたくさんあって、今はそれを逆から仕事で使ってたりする。でもまた書きたくて表に戻って…みたいなことをしてる。でも書くことは案外そんなものなのかもしれない。だからわたしは書くことを生業にすることができなかった。それで良かったとも思ってる。書くことは私にとってココロで、書くことで何かしら前に進めるような気がしたりして、必要のないときもあって、つまりは自由なものであって欲しかったから。「書くこと」という、誰しもがいろいろな形で必ず触れてるものだからこそ、感じ方も扱い方も違うんだろうって、思えるようになったのは最近だけど。
すっかり夏が到来してしまったわけだけど、あいかわらず多趣味でバタバタとした毎日を送ってる。18年前のあの夏となにが違うんだろう、と少し考えるけど、あのときよりほんの少し自由になるお金を持っていて、行く場所を選べるようになった、くらいの違いのような気もする。あ、でも、ココロが不安定になることは、すごく減った。きっとうまい付き合いができるようになったからかな。
ところで風のうわさで結婚するって聞いたよ。少しだけ、その話、聞かせて。「おめでとう」は、それからかな!!

新那

前の便りはコチラ
#08 つるん→新那(2019/05/25)

※間違えて、日付が前後してしまいました。失礼しました。

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文筆家、詩人、編集者、ネット番組専門の構成作家などをしています。物書きです。「ペーパー・プレーン・レターズ」という、向かい合って紙飛行機を投げ合うように手紙をやり取りする企画をやっています。ぜひご覧くださいませ。
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