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干し芋の生産量は?市場規模は?

こんにちは。
干し芋の鶴田商店です。

 最近のさつまいも流行などにより、干し芋の需要や生産量も増加傾向にあるようです。干し芋の市場規模はどうなっているのか?ざっくりとは分かっていましたが、ちゃんと理解しておこうということで、干し芋の市場規模や今後の可能性などについて、投稿したいと思います。

1,干し芋の市場規模

 干し芋の年間生産量は、1万トン市場規模は、約200億円と言われています。2018年頃の情報ですので、さつまいもブームも牽引し、現在ではさらに増加していると思われます。

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 まずは、生産量についてですが、生産量1万トンと言われてもピンとこないと思いますので、どれくらいかご紹介したいと思います。
単位換算しますと、1万t = 1000万kg = 100億g です。
ますます分かりにくくなりましたね(笑)
最近は小分け袋の干し芋の方が需要が多いようですので、当店では一番小さい内容量の200g入りの干し芋パッケージがこちらです。

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1万tでは、この商品が、約5,000万袋になります。
1人1袋購入されたと仮定すると約5,000万人、そんなことは無く、年間を通して、1袋しか購入しない人からリピーターで数十袋購入される方まで幅広くいらっしゃいます。1人あたり年間3~10袋程度購入すると仮定した場合、500万~1,666万人程度のお客様が購入されているのではないでしょうか。
日本の人口は1億2622万人(2021年6月25日時点)ですから、人口比率で言うと4~13%程度というところでしょうか。
 干し芋の市場は、お芋大好き日本人の感覚からすると、この市場規模感は小さく、まだまだ伸びしろが沢山あると思いました。

2,増えている生産者

 公表されたデータなどはありませんが、さつまいもや干し芋の生産者が増加しているようです。
 さつまいもの生産は、特に「べにはるか」という新品種が2010年に登場し、ここ数年では焼き芋などのさつまいもブームが発生したことで、さつまいも自体の生産者が増えていると聞きます。私たちが生産している茨城県小美玉市はもちろん、茨城県全体、そして近郊の千葉や栃木、群馬などでもさつまいもの生産者が増えているというお話を良くお聞きしますので、さつまいもの魅力が広がっているということなのでしょう。

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 干し芋の生産は、茨城県が全国の約9割を占めていましたが、最近では、関東近郊の千葉や栃木、群馬などでも干し芋の製造を新たに始められたところも増えてきているようです。関東以外の都道府県でも、もともとさつまいもの生産が盛んな九州やそれ以外の地域でも干し芋を製造し始めたところを多く拝見するようになりました。茨城県が独占状態だったところに、他の都道府県の生産者も参入することで、日本中に広がるチャンスですね。
 メディアやネット通販やSNSなどの状況を見るだけでも、さつまいものブームに合わせて、さつまいもや干し芋の生産者が増えていることがわかります。同業種としては、競合さんが増えることに心配はありますが、それよりも、さつまいもおよび干し芋業界が成長し、さらに活性化できる良い機会だと感じました。

3,まだまだ伸びしろある

 生産量や市場規模の現状からすれば、まだまだ需要を掘り起こす余地が多分にあると感じました。もちろん嗜好品でありますから、すべての国民に食べてほしいとは言いませんが、今はコンビニでも気軽に干し芋が買えるようにとても身近になってきていますので、とても良いチャンスだと思います。生産者も増えているということであれば、目指せ「1億人が干し芋を食べる時代へ!」ですね。

日本中干し芋

 また、生産者の増加により、同じ干し芋を作るのではなく、各生産者がそれぞれの想いで、製造や販売をすることで、新しい商品や販売方法なども現れ、新規の顧客層も増やしていけると思います。
 一方で、どの食品や商品にもありますが、商品によって価格と味、品質には違いがあります。干し芋もチェーン量販店で購入できる安価な干し芋から
同量でも数倍以上の価格がある国産の干し芋まで多種多様です。原材料の品種および生産国や製造方法、添加物の使用有無など、生産者や商品によって、異なりますので、そういったこともお客様にはご理解いただけるように情報発信していくことが必要なのではないでしょうか。

4,まとめ

 今回の投稿を書いて、干し芋には、ポテンシャルがまだまだたくさんあると認識しました。さつまいもおよび干し芋の業界としてもブームによって活気づいてきた良いタイミングです。これまでの干し芋の伝統や文化は当然ながら大切にしながらも、常識にとらわれない、新しい干し芋や商品、サービスが生み出されていくだろうという期待が膨らみました。
 私たち自身も、微力ながら、美味しい干し芋の提供や商品開発、干し芋の認知向上のための情報発信など取り組みをコツコツとやっていきたいと思います。
 そして、日本中または世界の人々に干し芋を知っていただき、干し芋を召し上がっていただき喜んで笑顔になっていただくことを目指して。

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