自分を「治す」必要なんてない

『コンビニ人間』(村田沙耶香・著)の主人公は「ふつう」から逸脱した部分をたくさん持っている。話の中で、周りの人間(特に親兄弟)がそれを「治そう」とするのだけど、周りだけでなく本人まで「治らなくては」と感じていることが印象的だった。
 わたしはそこから、かつて「自分は発達障害なのではないか」と考えたときに突き当たった違和感を思い出した。

ここから先は

1,212字
この記事のみ ¥ 100

この記事が参加している募集

読書感想文

いつもサポートありがとうございます。 『この世界の余白』としての生をまっとうするための資金にさせていただきます。