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「シカト」はなしよ あるいは 『警察隠語類集』

参考:タカミハルカ「あなたをもっと知りたくて 〜辞書コラム」から。

「シカト」(相手を無視すること)はどこから来たか。明鏡国語辞典第三版によると、「しかと」は、花札の十月に描かれた鹿が横を向いていることから、「鹿の十」(しかのとお)が略された語「しかとう」からきたという。通常「シカト」と書く。

シカトは「そっぽを向くこと」を示す言葉であり、「相手を無視する」ことを示す言葉である。

『警察隠語類集』によると、「しかとう」は「とぼける」の意であり、

花札の「モミヂ」の鹿は十であり、その鹿が横を向いているところから

『警察隠語類集』シの部、54頁

下段の略称に(博)とあるので、使用されるのは、「博へん打ち仲間で使われるもの」とあり、賭博師の隠語であろう。※「へん」はこのFEPでは漢字変換で出てこないので、ひらかなとした。

『明鏡国語辞典』は『警察隠語類集』から引用したものと思われる。なお、『警察隠語類集』は国会図書館デジタルコレクションに収録されており、個人でも登録すれば読める。

・「ハネル」その日の興業が終わったこと。
・「チンケ」小さいこと。
などがあるが、挙げきれないので。
・『警察隠語類集』にはないが、「ツケ」は借金のこと、「ツケておいて」。「ツケを回す」は使ったことはないが、「借金を返済する」とあるが、本当だろうか。

余録:「しかとう」は賭博仲間から、新語創造に得意なJKならぬ不良少年に普及し、「シカト」となったとあるが、真偽のほどは分からない。

*なお、「タカミハルカ「あなたをもっと知りたくて 〜辞書コラム」」に行けば、ハルカメイドの作りすぎたクッキーがいただけます。←「字・絵だけです」