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《エピソード6・法外の闇金に震える》弱冠20歳で1000万超えの借金、鬱、自殺未遂、親との確執。からの逆転人生を実現させたリアル話。

借金の限界

借金が150万円を超えた。いや、車のローンとバイクのローンを合わせると500万を超えそうだった。貸金の総量規制がかかる前は、それなりに信用さえあれば限度額の枠は広がり、他社でも借り入れられることが多かった。学生ローンだけでも150万円を超えていたその段階で、学生をやめていた僕は消費者金融に

手を出し始めた。煌びやかなCMで誘惑をする消費者金融は、そんなに煌びやかなものじゃなく、うごめく社会の闇のようなものも感じられた。でも、もうそんなこと言ってられない。借りないと返せない・・・。自転車操業はすでに始まっていたんだ。

審査と融資

基本的に消費者金融の審査も、学生ローンのそれとは変わらない。身分の確認、勤め先への在籍確認と自宅への電話。個人名で電話をかけて在籍と自宅の存在を確認する。最近ではだいぶ減ったけど、街中には無人の契約機が点在していたり、消費者金融だけが入ったビルがあったり、とにかく融資をしてくれそうな場所がすぐに目に入った。1階の消費者金融で借りて、3階の消費者金融に返済にいく。そんなことに近い状況があったのは確実で、お金を借りまくっていた僕の周りにはそんな人ばかりがいた。もちろん僕もそう。類は友を呼ぶとはこのことなのだ。

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消費者金融で借り入れることができたのもつかの間、審査に落ちるようになってきた。1社また1社と審査が通らなくなった。どうやら借入額の限界がきたようだ。

なぜそこまでしても融資が必要かといえば、返済のためでしかなくなる。10万円の月額返済は3000円。もちろん元金はほぼ減っていかない。50万になれば5000円、100万になれば15000円。それが何社もあれば利息だけで相当な額になるのはいうまでもなく、その返済金の確保がバイトだけではしんどくなり借り入れをする。

返しては借り返しては借りの繰り返しは、長く続く暗く深いトンネルを掘り進めることになっていた。自分で自分の首を絞め、自分で自分のゆく先を暗く深くさせる。

「そろそろヤバいぞ、、、」そんな時、パチンコ雑誌の裏にこんな広告を見つけた。

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《担保不要。即日融資500万まで》

もちろん怪しい。けど借りないと返せない。過ごせない。その狭まった思考には怪しさよりも借りたい気持ちのほうが強まり、何度も何度も繰り返し確認しても、それがどんな場所なのかがわからない。スマホもない時代。そこが怪しいかどうかも調べられないし、調べている暇もない。

僕は電話をかけた。それがどんな場所なのか知らずに。この一本の電話が僕の震えと冷や汗増幅させることになったんだ・・・。

「もしもし・・・」
(低い男性の声。決してサービス業の雰囲気ではない)「もしもし!いくら借りたいの?!」

いきなりこんな調子だった。街中に蔓延る消費者金融はサービス業だ。法的に認められた貸金業だから、それなりに接客もきちんとしている。○富士、アイ○ル、レ○ク、プロ○ス、ディッ○などなどとにかくたくさんある消費者金融とは空気感が違った。とにかく怖い。

「いや、あの、、いくら借りれますか?」
「テメーのこと何も知らねーのに貸せるか!どうせガキなんだろ??このクソガキが!!」

そう怒鳴られた瞬間に電話を切った。
切って安心したのもつかの間、そこから着信が10秒おきにくる。何度もなども着信がある。

「ヤバい、、、」

ドラマでみていた取り立てのシーンが頭に浮かぶ。街宣車、張り紙、借りてもいないのに急に未来が恐怖で埋まった。

絶対くる、、。絶対殺される、、、。
その日以来、毎日の着信が怖くなった。落ち着くことができない。精神状態は、どんどん悪くなる一方だった。

その後、どうなったのか、、、。

続きはまた。


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