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《エピソード28・異次元》 弱冠20歳で1000万超えの借金、鬱、自殺未遂、親との確執。からの逆転人生を実現させたリアル話。

違っていた景色

後ろに見えた安住の地へ吸い込まれるように戻った。慣れ親しんだものは居心地がよい。「ダメだ」とわかっていても、言い訳をどこからか探してきてそれを目の前に突き出す。言い訳が人の歩みを閉ざしているのか、それとも進めているのかはわからないけど、他責にすることで自分を

正当化させたいに違いない。それでも何かが違っていた。今までのそれとは違って何かが僕にブレーキをかけた。

芽生え

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生活リズムの中に増えたギャンブル。お金がなくなれば借りられる状態だった僕は、また同じことを繰り返した。それでも、社員だった僕には時間的な制約がありそして、精神的な制約も感じていた。体重を増やすために朝5:00に起きていた僕にとって、“長時間の時間潰し“は体に毒だったしリズムを狂わせることになる。後ろに見えた安住の地に戻る前に僕は、生活習慣が少し変わっていたんだ。最後の目標が、僕を後戻りさせることを拒んだ。少し、新しい自分自身に出会えた瞬間だった。

山を登るのは大変なことだ。そもそも山に登ろうと麓に行くまでに重い腰がなかなか上がらない。トレーニングもそうだ。ジムに通うまでが大変で、会員になるまでに時間がかかる。

でも、一歩を踏み出し、二歩目を踏み出し。そうやって動いているといつのまにかそれが習慣に変わっていることに気づく。新しい習慣の始まりはこれだ。山の麓に行った後は一歩また一歩とステップすればいつのまにか登ることが楽になる。

トレーニングは、今日、そして明日とコツコツと通うと行くのが当たり前になる。

そして結果が現れ始めるとさらに加速する。振り返った時に景色が綺麗だとまた頑張れるし、筋肉がついてくると楽しくなってくるのと同じなんだ。

僕は、たった一つ。

「もう一度死ぬ気で頑張ろう」そう決めた野球が前の僕とその時の僕を変えてくれていた。死のうとした体験というのが未来に活きるとは正直思わなかった。

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習慣への突入

きっと、振り返りをすることで習慣にしていたものをやめてしまえばすぐにあの頃に戻ったんだろうと容易に想像がつく。それでも、やめなかった新しい習慣が僕を引っ張り続けてくれていて、いつしか“習慣を新しく変えていくことが習慣“になっていた。そして少しずつ結果が出るとよりそれが楽しくなった。

遊びながらでも食事は朝5:00に1回目がスタートしていたし、トレーニングも欠かさずにやっていて、今まで絶対に超えることができなかった体重62kgを生まれて初めて超えた時さらにモチベーションに点火したのを感じた。

トレーニングのおかげで体つきも変わる。

思考が変わると行動が変化した。行動が変化すると結果も変わってくる。結果が出るとどうなるのか?今度は心の高揚感や充実度が変わってくる。そして、それが前向きな人間へと変えていく。

それを実感した瞬間でもあった。僕の中にはもう「死のう」という言葉はなくなっていて、充足感に満ちた日々が広がっていた。

心が変化すると世界も変わる。あれだけ離れていった人が集まるようになったし、ものの見方も変わるようになるし。自分が変わると世界がガラッと変わる。

金髪にしてピアスを開けた時も世界が変わった。人が寄り付かなくなり、付き合う人間も変わった。今度は心の充足感が変わった。見栄えは前向きな状態になった。付き合う友達も景色も変わった。

前向きな変化なのか、それとも後ろ向きの変化なのかで世界の変わりにも違いが出るけど、この時は前と違って前向きな変化しかなかったように思う。

それでも、借金は重くのしかかっていて、心が前向きになった分気が焦り始めていた。

「早くなんとかしたい」気持ちがギャンブルにいく言い訳になり、借金はまた少しずつ増えた。18万減ってもまた別で増える。その繰り返し。

状態は変化したけど状況が変わらないことへの焦りは消えることがなかった。僕の借金はまた減らなくなっていく・・・

続きはまた。


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