見出し画像

桂離宮大作戦

少し時間ができたので、思い立って桂離宮に行くことにした。

そうは言っても、説明するまでもなく、桂離宮はそう簡単に見学することができない。申込の手段が郵送しかなかった時代のことを考えると、今はインターネットで申込ができるようになって随分便利になったが、いくら便利になっても人数に空きがなければ申し込むことができない。

残念ながら4月はすべて埋まっており、5月以降はこちらのスケジュールが分からない。そうだ、当日行けばいいのだと、先日のこのこと出かけて行ったが、11時過ぎに到着したにもかかわらず「満員」の立札が出ていた。一人ぐらい何とかなるという考えは甘かったのである。

遠方から来ているわけではないからまた出直せば済む話とはいえ、敗北感はそれなりにある。今度はもっと早起きしてもっと早く来ようと気合いを入れ直し、リベンジの日は二度寝もせず、9時過ぎに到着した。

なんと、9時過ぎからすでに並んでいる方がいらっしゃった。直接お話ししてはいないが、どうやらみなさん遠方の方らしい。外国の方もおられる。並んだ甲斐あって、今回は無事に見学できることになった。


さて、桂離宮の当日見学受付だが、今回は余裕があり、13:30の見学時間に行ったら、まだ15:30の部に空きがあったぐらいだった。天気予報では午後から雨が降ることになっていたからかもしれない。前回はそういえば気持ちの良い晴天だった。だからと言って、天気予報に合わせて休める社会人もそう多くはないだろう。月並みな言い方になるが、運の問題だと思う。紅葉の時期になると人も増えるだろうし、最高気温が35℃を超えたり逆に3℃ぐらいだったりすると人も少なくなるのではと思うが、案内人の方によると、この冬は、雪が降ったからと言って駆けつけてきた方もおられたらしい。

もし並ぶと決めたなら、大事なのはお手洗いを先にどこかで済ませておくこと(桂離宮の中のお手洗いは参観者しか使用できない)。立ちっぱなしになるので体調を整えておくこと。受付は11:00頃からだが、その前に整理券が配られるので、途中で列を離れないこと。

当日受付で参観できるのは早くても13:30で、その受付は13:10からだから、11:00頃に参観許可書をいただくと時間が空くことになる。その間どう過ごすかも考えておかないといけない。桂離宮の周辺にはあまり何もないが、阪急桂駅まで行くと飲食には困らないと思う。もし困っても、お隣の洛西口から少し歩けばイオンモールがあるし、烏丸や河原町にもすぐ行ける。私は嵐山で軽くお花見をしてきた。

桂離宮は京都駅からそれなりにバスが出ている。桂駅からは歩くことができる距離だが、道が狭くて危ないので運賃を払ってバスに乗る価値はある。残念ながらお散歩がてらに歩けるような道ではない。そして、バス停から離宮の入口に向かう桂川沿いの道も、交通量はそれほど多くないが歩道が狭いので気が抜けない。

離宮の見学だが、大きな荷物はコインロッカーに預けることができる。服装について、私はついうっかりタイトスカートで行ってしまったが、敷石の上を歩いたり石橋を渡ったりするので、動きやすい服装と履き慣れた靴が望ましい。

それにしても、もし私が八条宮さまと同世代の農民だったら、時間ができようが何であろうが、決して離宮の見学など許されなかった。見学させていただけることに感謝である。





この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?