やっさん / Tsuyoshi Yasunishi

株式会社レヴィ Balusプロダクトマネージャー。エンジニアxアジャイルxコーチングに…

やっさん / Tsuyoshi Yasunishi

株式会社レヴィ Balusプロダクトマネージャー。エンジニアxアジャイルxコーチングに、物事を構造的に捉える考え方を取り入れて何が起こるか実験中。 構造化コラボレーションツールBalus無料公開中 https://levii.co.jp/services/balus/

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  • 構造化を考える

    • 25本

最近の記事

複雑な仕事の質を上げる3種の神器「型」「段取り」「構造化」

段取りというとどんなイメージがありますか?聞くと多くの人がおっしゃるのは「料理」です。何も考えずに始めるよりも、やることを整理して段取りをしておけば効率的に進めることができます。 「段取り8分、仕事2分」と言う方もいらっしゃると聞きますが、仕事においても大切な概念だと思います。プロジェクトの段取り、ミーティングの段取り、ワークショップの段取り、説明の段取り、、、など、仕事においてやることに段取りを付けると重要であると実感するのではないでしょうか。 だだミーティングを始める

    • 完了を目標にしてませんか?「完了より成功」を目指そう

      多くの人が「終わらせる」ことに追われているこれまで多くの方の目標設定をサポートさせていただいたり、いつまでにどうしたいんだっけ?みたいなゆるい話をしているときでもありがちなのは、何かを「終わらせる」という話になりがちなことです。 とにかく「終わらせたい」ので、不確実性が高いほど、とりあえずタスクを作って終わらせようとしたくなります。「本当にやるべきなのか」という問いを忘れて。タスクが終わると、やった感やチームや上司に説明するテーマにはなるけど、特に前に進んでいなかったりしま

      • 未来をイメージして実現させる

        以前よりこの言葉が好きで、色々なワークなどで共有しておりまして、先日の目標設定イベントでもこんな感じで資料に入れてみました。 マネージャー、あるいはリーダーという役割は、現状実現していないことを未来に実現する、というお仕事だと思っているのですが、そうだとすると、やる前にある程度未来をイメージしておく必要があります。 イメージできていると、上記に書いたように、意識も無意識も実現に向けて動き出します。動き出すと、当然実現する可能性が高まっていきます。 これが目標設定の効能だ

        • 「見えないものを見て、見えないものを創る」必要があるマネジメントというお仕事

          最近組織マネジメントに関わっていて、自分が何を扱っているのかよくわからなくなることがあります。他のメンバーからも、私ができることがなぜできるのか、ということを説明を求められることが増えてきましたし、逆に私ができないことをできる方がなぜできるのか、何をやっているのかが全然見えず、質問することも多くあります。 マネジメントは歴史も長く(おそらくIT関連より長い)、書籍は数多く出版され、知見のようなものはたくさんあるのですが、実際読んだからといってすぐできるような代物かというとそ

        複雑な仕事の質を上げる3種の神器「型」「段取り」「構造化」

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          組織マネジメントの良い「指針」や「型」ってどのように作れば良いのか?

          目標が達成されない、経営の意図が伝わらない、チームに活気がない、退職者が増えているなど、様々な組織課題があります。私もエンジニアリングマネージャー、VPoE、コーチとして外から組織を見させていただいていると、全ての会社でそのような課題が必ずあります。 そのような課題があった場合、個人のスキルに課題設定をすることはできますが、マネジメントスキルを上げていくのはそう簡単ではないですし、優れたマネージャーを採用するのも難易度が高いので頭を抱えます。 そうなると次の選択肢は、何か

          組織マネジメントの良い「指針」や「型」ってどのように作れば良いのか?

          組織が大きいと、組織にムラが出やすくなるけど、どうしたらいいんだろう?

          事業環境が厳しい、大きな変化が起こっているなど、様々な要素の変化に対応し続けることが必要な環境が多くなってきました。そのような事業変化に対応するために、組織も変化に対応する必要があります。そうなるとどうしても組織マネジメントの重要度が増してきます。 10人ほどの組織であれば、変化や統一感をつくるのはそれほど難しくありません。ただ、それが50人、100人、それ以上の組織になると、難易度は指数関数的に上がっていきます。 そうなったときに、一般的な組織だと、統一感や変化を一緒に

          組織が大きいと、組織にムラが出やすくなるけど、どうしたらいいんだろう?

          構造(モデル)を使った、新しいファシリテーションの方法

          私は、ここ15年ほど数えきれないほどのファシリテーションをしてきました。最初の10年ほどの多くは付箋で行い、コロナ禍になってからリモートが中心になったため、オンラインホワイトボードも使うようになりました。 ただ、最近はBalusというツールを使い、参加者と構造化しながらワークをやっているのですが、ファシリテーションの方法や概念が変わり、効果も全然違うことに気づきまして、ここに書いてみたいと思います。 構造(モデル)とは「言葉のつながり」こちらに書いたように、構造とは一見難

          構造(モデル)を使った、新しいファシリテーションの方法

          課題の「リモデリング」のススメ

          時に課題は複雑で、1つの因果を明らかにするだけで全てが解決することは稀です。複雑な課題は構造的であり、様々な要素が繋がっていて、一見関係ないような2つの事象がつながり、密結合していることも珍しくありません。 その構造的なつながりは、「言葉のつながり(話が噛み合わないときの処方箋)」をBalusを使って構造的に整理することで簡単に見えてきます。複数メンバーでやれば認識も合ってきます。 ただ、その課題構造も時間が経てば変化します。変化しているのに以前の認識のまま前に進んでいる

          課題の「リモデリング」のススメ

          作ったシステムが使われないのは、全て構造のせいだ!

          目の前がうまく行かない、チームが中々成果が出ない、作ったものが使われない、そんなことは日常茶飯事です。そこで概ねやられるのは、ふりかえって事象と原因を紐づけ、一個ずつ潰していくというアクションです。 もちろん、これは正攻法でうまくいくこともあります。でも、同じような問題を繰り返してしまうこともありませんか? 起こる問題というのは、事象と1つの原因が繋がっているわけでなく、複数の原因や別の事象が絡み合っています。お互いに影響しあっており、目の前の原因を解決したとしても、別の

          作ったシステムが使われないのは、全て構造のせいだ!

          初めてマネージャーになる時に習得するべきたった一つのスキル

          ほとんどの会社、職種でマネージャーという役割は存在します。やりたいやりたくないに関わらず、組織的にマネージャーが必要となり、そこに成果を出しているあなたに白羽の矢が立ちます。 研修が充実していたり、マネージャーになる以前に色々な経験をしていて、満を持してなる人もいれば、そういう準備無くなる人もたくさんいます。満を持してなったとしても、そうでなくても、戸惑う人が多いという印象です。 マネージャーになる戸惑うそもそもマネージャーとプレイヤーでは、成果の出し方が違います。プレイ

          初めてマネージャーになる時に習得するべきたった一つのスキル

          話が噛み合わないときの処方箋

          対峙している仕事や物事が複雑化している日々チームで仕事をやっている中で、話が噛み合わず、中々思うように前に進めないことがありませんか? 情報量が増え、変化が激しい環境になった昨今、物事が複雑になり、整理をするのが困難になります。人や立場によって考えていること、見ていることが違い、中々話が噛み合わず、コラボレーションにも時間がかかり、課題特定に時間がかかり、アクションや変化が遅れていきます。 そこで、「構造化」「モデリング」を使ったコラボレーションがおすすめです。 チーム

          話が噛み合わないときの処方箋

          「話せばわかる」が成立しにくい理由

          ①言語能力の限界話せばわかる、という人と、話したってわからない、という人でわかれます。両方正しいんだと思いますが、話せば分かるには相当なコストを払わないと実現できないことが多いのは事実ではないでしょうか。 人が違えば考え方も見ているものも話している言葉もまるで違う。ある意味当たり前の事実だったとしても、物理的に1メートル先に相手がいて日本語がある程度通じていると「同じ」ではないかという錯覚に囚われます。 個人的に成人発達理論を学んで驚いたのは、発達段階というのはある程度言

          「話せばわかる」が成立しにくい理由

          スクラムにおける役割と理想像

          スクラムに出会って十数年、そこにあるコンセプトに共感し、ずっとその考え方にどこか頼って仕事をしてきましたが、最近価値と構造について考えることが増えた関係で、改めて認識したことがあります。 構造を自ら変化させられるチームが理想なのでは?スクラムガイドで以前は自己組織化、最近は自己管理という言葉で表現されているチームの理想像の一端をよく考えさせられるのですが、理想的な状態とは何なのかということは環境やチームメンバーによって違う部分があるなと感じていました。 一方で、何か共通点

          スクラムにおける役割と理想像

          使われないものをつくってしまう隠れた構造

          私自身のキャリアはずっとシステム開発かプロダクト開発でした。様々な現場を経験してきましたが、理想的な現場ばかりではありませんでした。 開発の現場には様々な制約があります。予算、納期、組織や開発のルール、発注者の思惑、組織長の思惑…。様々な制約にがんじがらめになりながら、なんとか試行錯誤しながら開発しているというのがリアルな開発現場です。 そんな中で努力をしてリリースしたにもかかわらず、残念ながら起こることがあります。使われない。いや、開発をしながらうすうす感じていた。これ

          使われないものをつくってしまう隠れた構造

          具体と抽象の行き来

          目の前の事象のほとんどすべては「具体」です。日々具体の連続で、数が多いと稀に自分が何をやっているのかわからなくないことに気づいたりします。 具体の数は、人間から見ると無限です。自分が生活している範囲でも処理ができない数があるわけですから、地球全体というスケールに見るだけで無限に近い数になるでしょう。その量を人間一人で認識するのは不可能です。 そこで、「具体」を「抽象」にする必要が生まれます。具体をすべて処理することができないのであれば、抽象度を上げ、情報量を減らし、全体を

          物事を構造的に捉えることの大切さ

          日々仕事をしていると、目の前で様々なことが起こります。すぐに解決する必要がある課題であることもあるし、課題とも言い切れないなにかモヤモヤとしたことであることもあります。 事象には概ね何かしらの原因があります。1つの場合もありますし、複数の場合もある。多くの原因が絡み合っていることもある。絡み合えば合うほど、起こった事象は繰り返します。繰り返し方も様々で、同じ事象が起こることもあるし、違う事象に見せかけて原因は同じであることもあります。 これが何を意味しているかと言うと、事

          物事を構造的に捉えることの大切さ