どうやら、岡崎体育のたまアリ公演が本当に素晴らしかったようだ
一度でも岡崎体育のライブを観たことがある人なら、彼が「いつか、さいたまスーパーアリーナでワンマンライブをする」と高らかに宣言しているのを聞いたことがあるだろう。
そしてその時、彼の宣言に込められた、ミュージシャンとしての業と覚悟を、確かに感じ取ったはずだ。そう、岡崎体育はいつだって真剣だった。
彼がついに夢を叶えた6月9日、僕は、そのステージを見届けることができなかった。それでも、一つ一つのツイートを追いかけながら、岡崎体育、そして18,000名のファンたちと、同じ感情を共有することができた気がする。
前々日の投稿。
前日の投稿。
この”エクレア”という曲の手書きの歌詞に胸が熱くなる。23歳の頃の彼は、きっと、さいたまスーパーアリーナで自分の曲が鳴り響く光景を、はっきりと思い描いていたのだろう。
《今でも誰かに あこがれてる/敷き布団の上 真似してる/想像上のステージと 想像上のオーディエンス/やれるとこまでやろう》
《いい曲と いい歌は/いい人と いい場所で/いい曲は いい人とともに》
そして、ついに迎えた当日。
夢のステージを終えた彼は、こう告げた。
正直に言うと、たまアリ公演を終えた後、つまり完全燃焼してしまった後の岡崎体育が、それまでと同じように音楽活動を続けてくれるのか、僕は少しだけ不安だった。だからこそ、彼の「音楽が大好きです。一生音楽やります。」という言葉に触れた時は、涙が出るほど嬉しかった。
高度なギャグセンスと音楽スキルを武器に、音楽シーンを客観的に批評し、同時に、その中心で奇を衒い続けてきたトリックスター・岡崎体育。そんな「異端」な彼の物語は、結果として、他のどんなロックバンドにも負けないくらい、熱く、真っ直ぐで、「王道」だった。
彼のライブを観ている時、笑い転げながらも、気付けば涙が溢れてくるのは、そのためだ。半ば本気で「バンドざまーみろ!」なんて言葉を口に出せるのは、きっと岡崎体育だけだろう。
次のワンマン公演には、必ず参加したい。
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