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愛にできることは、まだあると信じたい。

【6/22(土) RADWIMPS @ ZOZOマリンスタジアム】

RADWIMPS 、キャリア初のスタジアムワンマン公演が本当に凄まじかった、

という旨のレポートを書こうと思っていた。

しかし、本編ラストの1曲で、そんな考えをあっさりと覆されてしまった。



(以下のテキストには、今回の公演で演奏された楽曲タイトルが含まれています。)


まず、大前提となる本編の内容について。

昨年12月にリリースされた『ANTI ANTI GENERATION』の楽曲を基軸とした今回のツアー。

あのアルバムが圧倒的な密度/濃度/熱量を誇っていたからだろう。あまりにもハイエナジーなロックサウンドが炸裂し続ける、怒涛の2時間半であった。

特に後半の"IKIJIBIKI"、"君と羊と青"、"いいんですか?"という大合唱の3連打には、本当に胸が熱くなった。

ステージ上の5人と、37,000人の観客が、それぞれの魂をお互いにぶつけ合うような、唯一無二のコミュニケーション。

「音楽」の根源的な力、そして規格外の可能性を、空気の震えを通して確かに体感できた。スタジアムのワンマンライブだからこそ味わうことができた、あの歓喜、あの興奮、あの一体感を、僕はいつまでも忘れたくない。



そして、本編ラストに披露されたのは、新曲"愛にできることはまだあるかい"。

あまりにも素晴らしいパフォーマンスだった。

新海誠監督の最新作『天気の子』の予報映像において、既に楽曲の一部が公開されていたが、今回、初めてこの曲の全貌に触れたことで、野田洋次郎の「真意」が伝わってきたように思う。



あらゆるラブソングか歌われ尽くした後に。

あらゆるラブストーリーが語られ尽くした後に。

それでも、まだ「愛」にできることはあるのだろうか。

そのように問いかける同曲には、同時に輝かしい確信が秘められている。

そう、愛にできること、僕たちにできることは、まだあるんだ。

RADWIMPSは、これまでの長いキャリアの中で、様々な形のラブソングを届けてきてくれた。しかし、僕たちが生きる今という時代に対して、「愛」の存在意義と可能性を、これほどまでに真摯に訴求してみせる楽曲は、かつてなかったのではないだろうか。

語弊を恐れずに言えば、それは、「個」と「個」の関係性を超えた、壮大にして普遍的な、究極のラブソングだ。

彼らはもう既に、『ANTI ANTI GENERATION』の先の景色を見据えている。その果敢な表現姿勢に、心を強く震わせられてしまった。



『君の名は。』の時よりも、メンバーが深く製作に入り込んでいるという『天気の子』にも期待したい。

きっと、新海監督とRADWIMPSは、今回も日本中に全く新しい「愛」の在り方を提示してくれるのだろう。3年前ぶりの「旋風」は、もう来月に迫っている。



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