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2019年上半期、僕の心を震わせた《映画》ベスト10

全世界的な潮流として、映画の在り方、映画の価値、そして僕たちの映画への向き合い方が、加速度的に変容している。

2019年上半期のたった半年の間に、いったい何度のパラダイムシフトが起きたことだろうか。

仮定の話でしかないが、もし今年、Netflixオリジナル作品『ROMA/ローマ』が、アカデミー賞作品賞に輝いていたとしたら、その「変革」は、より決定的なものになっていただろう。

しかしその一方で、決して変わりはしない映画の本質も浮き彫りになった。2019年上半期、そう気付かせてくれる作品との出会いが、本当に多かったと思う。

今回は、その中でも特に、僕が心を震わせられた10本をランキング形式で紹介していきたい。


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【10位】

『グリーンブック』

この混迷の時代において、今作がアカデミー賞作品賞に輝いたことの意義は深い。「多様性」という言葉に込められた願い、祈り、そして覚悟。それら全てを、優しく温かく包み込んでみせた一本。


【9位】

『ゴジラ キング・オブ・モンスターズ』

全編クライマックス、超重量級の132分。あまりにも壮絶な「非日常」体験に震えた。映画を観るという行為、その本質は、まさにここにあると思う。


【8位】

『スパイダーマン:スパイダーバース』

あらゆる画が、動きが、エフェクトが、サウンドが、過去の規定や前例をぶち壊しながら、自由に、そして豪快に飛躍していく。「アニメーション」映画の表現は、完全にネクストレベルに達したと言ってもいい。今作に携わった全てのクリエイターたちに、最大限の敬意を表したい。


【7位】

『愛がなんだ』

数年に一度生まれる「試金石」としての作品。全ての観客の恋愛観を問答無用に審議してしまう魔力が、あまりにも痛快に炸裂している。「私の映画」「僕の映画」として、いつまでも語り継がれていくであろう一本。


【6位】

『海獣の子供』

「海洋SF」というジャンルにおける、新たなる傑作が誕生した。海の神秘と、思春期特有の繊細なエモーション。両者の美しい折り重なりを表した映像演出の数々は、まさに圧巻の一言。8位の『スパイダーマン:スパイダーバース』と同じく、「アニメーション」映画の表現のレベルを格段に引き上げた快作。


【5位】

『アメリカン・アニマルズ』

フィクションとドキュメンタリー。作為と無作為。虚構と現実。いくつもの壁を融解しながら、最後には圧倒的に普遍的なメッセージを打ち付ける。単なるティーンエイジャー向けの青春映画などでは決してない。いやむしろ、今作を必要とするのは、青春の季節を終えたはずの僕たち大人のほうなのかもしれない。


【4位】

『旅のおわり世界のはじまり』

「黒沢清監督の作品を観る」というスリリングな映画体験。その最新型にして、晴れやかな新境地を切り開いた意欲作だ。閉じていく心と開かれていく心。そのささやかな変化と、(終盤で明らかになる)一大カタストロフとの対比。そのあまりにも鮮やかな「映画」の魔法に痺れた。


【3位】

『ホットギミック ガールミーツボーイ』

突然に加速し始めた3つの初恋、最後に辿り着く1つの答え。『溺れるナイフ』から3年、平成元年生まれの女性監督・山戸結希が、またしても恋愛映画の新機軸を打ち出してくれた。一度切りの「初めて」を繰り返しながら、何度でも自分自身に生まれ変わっていく。青春は、いや、人生は、そうやって続いていくのだ。「空っぽ」の虚無感を、全身全霊で表現してみせた堀未央奈(乃木坂46)の演技も素晴らしい。


【2位】

『ROMA/ローマ』

Netflixが導く新時代の映画革命。その最初の切り札にして、普遍的な魅力を爆発させた稀代の名作。これを「映画」と呼べないのであれば、映画の歴史は止まる。Netflixでの公開は昨年だが、日本での劇場公開タイミングを考慮して、2019年上半期のランキングに計上した。


【1位】

『アベンジャーズ/エンドゲーム 』

全ての「MCU」ファンにとって、あまりにも誇り高き1本。11年間の集大成である同作を、1本の映画としてランキングに計上することの是非については、様々な意見があるかもしれない。それでも僕は、あくまでも1本のエンターテイメント作品として、最大限の愛と敬意を込めて『エンドゲーム 』を上半期の1位に選出した。この歴史的感動を超える作品に、下半期に出会うことができるのだろうか。



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松本 侃士

編集者/ライター/1991・10・1 生/慶應義塾大学卒/2014年、音楽メディア企業 ロッキング・オンに新卒入社、編集・ライティング等を経験/2018年より、渋谷のITベンチャー企業にてメディア戦略を担当/音楽や映画のコラム記事をアップしていきます。よろしくお願いします!

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