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日向坂46が「アイドルの王道」に懸ける想いは、やはり本物だった

日向坂46、新曲”ドレミソラシド”のMVが公開された。

まず、ピアノの鍵盤(および、それらの位置関係)を想起させる楽曲タイトルがユニークだ。思わず口に出したくなるキャッチーなワードだが、同時にほんのりとした違和感も残り、だからこそクセになる。

歌詞も聴き込むたびに、丁寧に作り込まれていることが分かる。この曲において、「ファ」が指し示しているものは何か。「横断歩道」「スキップ」というワードが、そのヒントになっていると思う。

1stシングル”キュン”では、キュート/クールの間を自由に往来していく曲調がスリルと疾走感を生んでいたが、今回は、極めてシンプルな構造のポップソングだ。だからこそ、ほとんど全編にわたって打ち鳴らされる四つ打ちのキックが、止めどない高揚感をもたらし続けてくれる。軽やかに、そして大胆に転調を果たす後半のドラマチックな展開もたまらない。

また、今回の「ドレミダンス」は、おそらく音符を表現したものなのだろう。この夏、「キュンキュンダンス」に続いて、TikTokを中心に大きな話題となることは間違いない。

楽曲、歌詞、ダンス、それら全てから、「アイドルの王道」をアップデートしようとする果てしない気概を感じる。そしてそれは同時に、乃木坂46、欅坂46と完全に道を違えるという意思表明に他ならない。

日向坂46が、「アイドルの王道」に懸ける想いは、やはり本物だった。

3つのグループのアイドル像が、それぞれ確立され、より強固なものになりつつ今、坂道グループの今後がますます楽しみになってきた。


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