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【書評】たった一人の熱狂/見城徹/幻冬舎

たった一人の熱狂/見城徹/幻冬舎

本を通して、著者の見城さんはいつも断定的だ。

だから、心にドスンと訴えかけてくる言葉が多く存在した。

とにかく人生を熱狂して生き切るために多くの血を流して命を張っていく。そして、常に自分自身に厳しく、人に対しての思いやりが強い。自分に対してあそこまでやり切れるからこそ、様々な局面において自信を持って断言できるのだと感じた。

個人的に心に残った言葉① 「たとえ宝くじで20億円が当たったり、何かの拍子に巨万の富を得たとしても、仕事を放り出してすぐさまリタイアするなど考えられない。」② 「感想を伝えるということに無頓着な人とは付き合えない。感想を伝えるということは、人間関係の最初の一歩だ。」③ 「今起きていることは全てプロセスだ。プロセスの中で生じた暫定的な結果によって、人生が全て決まるわけではない。最後の勝負は、死ぬ時にあなたがどう思うかだ。」


「たとえ宝くじで20億円が当たったり、何かの拍子に巨万の富を得たとしても、仕事を放り出してすぐさまリタイアするなど考えられない。」

自分の仕事が、今すぐに20億円もらったとしてもやり続けたいと思える仕事なのか。限りある命の中で、そこを妥協してしまったら虚しい人生になってしまうよなって、確かに、考えさせられた。
自分は今ラグビー選手として、好きなことを仕事にしている。たとえ20億円もらったとしても辞めたいとは思わない。
身体が持つ限り、ラグビーを追求できる限り、追求していきたいと思う。
そして、選手人生が終わってからは、そんなラグビー人生を超えるような熱狂できることを仕事にしてみせる。と強く思った。


「感想を伝えるということに無頓着な人とは付き合えない。感想を伝えるということは、人間関係の最初の一歩だ。」

どんな些細なことでも、自分が思いを込めて取り組んだことに対して感想を伝えてもらえることがどんなに嬉しいか。言われる側の気持ちになって、その大切さを感じた。
試合で活躍した時、ツラい練習を乗り越えた時、人前でスピーチした時、別にどれも人に褒められるためにやっているわけではないが、人からもらえる感想というのは自分のこれからの糧にもなるし、何より、嬉しい。
それは相手がライバルだからとか、普段喋らない人だからとか、意地やプライドなどは捨てて、自分がシンプルに感じたことを伝えられる人間になりたいと思った。それが、人間関係をより良くしていくために大事だし、全て自分に返ってくると思う。


「今起きていることは全てプロセスだ。プロセスの中で生じた暫定的な結果によって、人生が全て決まるわけではない。最後の勝負は、死ぬ時にあなたがどう思うかだ。」

プロセスの中で生じた暫定的な結果というのは、スポーツ選手をしている中で、幾度となく突きつけられる。そんなことに一喜一憂してはいけない。
幸福の尺度は人によって違う。自分の幸福を測るのに、相対的な基準で決めてしまうのではなく、自分がどう感じられるか。自分自身がなりたい自分に近づけているか。自分が満足できるかどうか。
死ぬ時に満足できるように、今日という日を必死に生きていく。


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