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【文具】金曜夜の午後ブルー

子どもの頃は筆圧が高かった。

集中すると鉛筆に指をギューっと押し付けてしまっていたので疲れるし、今でも人差し指を反らせてペンを持つクセが抜けない。

万年筆や、もしくはジェットストリームのような滑らかなボールペンを使いシャープペンシルを避けるのは、芯が細くてなんとなく書いた気になれず、どんどんペンを持つ手に力が入ってしまうからだった。

鉛筆はシャーペンとは違うから、まだ使う機会がある。本体が軽いので自然と手の力が抜け、けれどその分、とめもはねもされてない、サーっと紙の上を走ったふにゃふにゃの字になりがちだ。


思えば社会人になってから1本もシャーペンを買っていなかった。万年筆の沼に落ちてからはますます。

消して書いてを繰り返すものを書くことも少なくなったし、署名は黒の油性ボールペンで、と求められることも多いし。


十何年かぶりに買ったシャーペンは、PentelのPG-METAL350の0.5。

午後の14:17に窓から見えたプールの底の色をイメージした、なんとも素敵な色のペンだ。

グリップ部分に重心があって持ちやすい。先が細く芯の頭が見えるので細かい書き込みに向いていそう。


私は今日、このペンを買うと決めていたので、仕事が終わってから書店の文具売り場に直行した。


買ってさっそく店内の本屋でノートを広げ、今日の書き込み作業をしようと思ったのだけれど、


硬い(-_-;)

付属の芯はHBだろうか。

万年筆を普段使いするようになってだいぶ下がった私の筆圧では、うっすらとグレーの線が引けただけだった。
慌てて売り場に戻り、いつも使う鉛筆と同じ2Bの芯を買った。


うん。今度はいい感じ。紙に引っかかる感触も消えて滑らかになった。

万年筆とは違うので慣れるのには時間がかかりそうだけど、重心が低い分余計な力を入れずにスルスル書ける感じだから、指が痛くなるほど握りしめずにはすみそうだ。

それに、プールの底の色は金曜日の夜に見ても魅力的なので、やっぱり買ってよかったなと思う。

今週はこの子を手に入れるために生きてきたの。

自慢したかったので、今日のnoteはこの話にしました。


おしまい!

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