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仕事ができるということ(報連相編)

突然ですが、仕事をするときに大事なのは自分で考えることだと思います。

今回は僕が東京大学ローブラス同好会というサークルを立ち上げ五月祭で初めて演奏会を開催するまでの間、リーダーをした経験を元に「仕事ができる」とはどういうことかについて僕なりの見解を述べてみます。

まず前提として、今回想定している「仕事」とはスーパーのレジ打ちのような作業のことでは無く、もっとクリエイティブで頭を使う「仕事」を想定しています。つまりここでは「仕事をする≒頭を使う≒筋を通して意思決定する」というような認識で綴っています。

ところで、よく仕事をする上で大切なのは報告・連絡・相談だと言われます。 なのでまずはそのフレームワークに沿って話を進めて行きたいと思います。

①相談

依頼された仕事の案件の仕様や方向性がわからない場合、あるいは仕事を遂行する中で、不可逆な意思決定をしなければならない場合は上司に相談するべきだと思います。一方で仕事の具体的な中身について、どうすれば良いのかというような漠然な質問をするべきでは無いと思います。

例)「楽曲紹介を書いて欲しい」という仕事の依頼があったとします。

ここで頼まれた方は、仕事に取り掛かる前にそれは「どのくらいの分量」で、「どういう文体」でかけばいいのかあるいは「体裁も整える必要があるのか」というような細かい仕様を上司に聞いて明らかにできなければなりません(もちろん先にそれを指示しない依頼側にも問題はありますが)。また、例えば出典が明らかでは無い文献を使いたいというような事態がある場合は、そう意思決定するに至った明確な理由や経緯とともに、上司に相談すべきでしょう。

一方で、具体的に曲紹介を書く過程で例えば文言を「楽しい」がいいか「明るい」が良いか、とか「出典が不明確な文献を用いでも良いでしょうか」というような内容は相談すべきではありません。なぜなら、依頼する側は相手がその仕事のエキスパートだと思い、自分の代わりに頭を使い自分よりも良い仕事をしてくれると期待して頼むからです。仕事の過程で自分の上司の頭を使わせるようなことになった場合頼んだ意味が無くなります。

②連絡

❶仕事の経過の連絡

大きめの仕事を頼まれてかつ納期が長い場合、その過程の意思決定はある程度頼まれた側に任されています。ところが頼んだ上司としては、その仕事の進捗が非常に気になります。定期的に連絡を受けていれば、このままでは遅れそうだなというような判断し、声を掛けることもできますが、もし全く連絡もなくその仕事が納期に間に合わないことが判明した場合は取り返しがつきません。

例「1週間後(あまり長い納期ではありませんが)までに演奏会の司会原稿の雛形を完成させて欲しい」という依頼があったとします。

この仕事で1週間後までなんの連絡もなく、間に合わないことが判明した場合どうなるでしょうか?この仕事の後には「内容のチェック」「内容の校正」「司会者との打ち合わせ」などが控えています。もし司会者が外部の人で、◯月◯日の◯時しか空いていないとなった場合、原稿の遅れで多くの人に迷惑が出る可能性があります。上司はその後の予定のことまで頭の中にあるので頼んだ仕事のことも常に気にかけているわけです。

もちろん期限内に仕事を終わらせられれば問題ないですが、できない場合もあるものです。また、仕事全体を見通せていれば、間に合わないことがどの程度許されるのか分かりますが、自分が頼まれた仕事が全体工程のどこに位置しているのか理解していなければ、(そして往々にして組織に入ったばかりの頃は理解できているはずもなく)無闇な遅れは罪になります。

❷返事

「この前頼んだ仕事はどのくらいできたのか」(この質問を頻繁に投げかけられるなら上司はあなたが仕事ができる人だとは思っていないだろうが)というような質問に対してなかなか返信がないと、それでさらに信用を無くします。
聞いた側は正確な回答を即座に求めている訳ではなく、でも、その回答内容によって他の仕事の調整をしたいと思っていたりする訳で、いつまでに回答が得られるのかだけでも知れたら助かります。いつまでに回答できるのかだけでも即レスすると大幅な信頼に繋がります。考えてから答えるのではなく、答えてから考えるのが重要です。

③報告

なんらかの意思決定そのものを仕事として頼まれた場合。(A案がいいかB案がいいかみたいな)結果だけではなく、なぜそう考えたのかも報告しなければなりません。あるいは取引先との打ち合わせで、何か重要な意思決定をその場でしなければならなかった時に、事後報告をすることになりますが、その内容は納得的なものである必要があります。

例)「上司の代わりに会場の時間、場所を決める会議に出席してくれと言われた場合」

この場合、他団体との兼ね合いもあり、方針は固められるとしても、完全な意思決定を事前にすることは不可能です。結果的に上司が当初予想していた範囲内で収まれば問題はありませんが、予想外の結果だった場合。その会議に代わりに出席した部下は、①なぜ当初の予定通りに行かなかったのか?そして、②残りの選択肢のうちなぜその意思決定をしたのかを根拠を持って説明できなければなりません。

上司は部下に会議の出席の物理的な穴埋めを頼んでいる訳ではなく、自分の頭の代わりを頼んでいる訳です。それができなければ、今後部下の意思決定を信用することができなくなり、重要な会議の代理出席を頼むというようなことはなくなるでしょう。

まとめ

今回は仕事ができる人は仕事を頼まれた時どうするのかを報告・連絡・相談というフレームで話してみましたが、いかがでしたか?

次回は、リーダーのやるべき仕事について語ってみようと思います。ご期待ください。

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