on the way, on the way

はっぴいえんどの『風を集めて』を聴きながら、
昨日はパパの22回目の命日。

人が死ぬってことは、
明日から消えてなくなること。
ぱっと終わること。
それを知ってから、わたしは。
世界の一部でなくなる日をずっと怯えている。

私は、間違いなく彼の愛娘だった。
たぶん、まだ、どこかで見ていて
一緒に泣いてくれている。
パパはなにも悪くないよ。

友達があえて父親の話題を避けるのが嫌だった。
知らない人が父親の話をし始めて、わたしの番になったとき
あっ、ごめん。っていう雰囲気になるのが惨めだった。
ある友達が、父親から
結婚前夜にハートウォーミングなお手紙をもらった話を
泣きながらしてくれたとき、実はとってもモヤモヤしていて、
わたしはこれからもその経験をすることがないんだと
しっかり理解して、一人で涙をこらえ、こらえきれなくて泣いた。

誰かにひどく傷つけられたとき、
「パパごめんね」って心でつぶやく。
たぶんパパの愛娘は中の下の顔だから、これからも人生辛いよ。
そんなときに大好きなわたしのことを守れないのは辛いよね。

わたしはパパで、パパはわたしだから。
きっとパパはわたしを守るために戦いたいんだと思う。
わたしの弱さを理解し、一緒に泣きたいんだと思う。
どんなに嫌なことがあっても、
わたしの人生はパパの途中からの人生で
わたしの人生は素晴らしいものにならないと
パパがかわいそうだから。
それが原動力となって、まだ前に進む。

去年。
DGが腕の中で、お父さんは?とわたしに聞いた。
He passed awayって伝えたら
良い子に育ったねって頭ぽんぽんしてくれて、
それだけで、去年一番嫌な男が、去年一番の思い出になる。

わたしのパパはハビエル・バルデムの目をちっちゃくした感じ。
だから、ノーカントリーは大好きだ。
まるでゾンビみたいで。

物語の途中。まだ途中。
最終地点はとても美しい。

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